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40代からはパリジェンヌのように! 素敵に年齢を重ねる生き方のヒント Vol.16 パリ流“スムーズな人助け”

米澤よう子さんの著書『大人パリジェンヌStories おしゃれと恋と日常と』(光文社)より、素敵に年齢を重ねるパリジェンヌから学んだ“生きやすくなるヒント”をピックアップ!

パリをテーマにした著書累計42万部超えの人気イラストレーター米澤よう子さん。大人になったパリジェンヌたちのビューティーやファッション、ライフスタイルなどをイラストとエッセーでつづった著書『大人パリジェンヌStories おしゃれと恋と日常と』(光文社)より、自分らしくしなやかに年齢を重ねる「大人の女性」の生き方のヒントをご紹介!

Vol.16 人は人、でも困っている人を助けるのは当たり前?

〜アラ60マダム、バスの車中で人助けの“司令塔”となる〜

フランスに行った人からそうでない人々まで、耳にしたことがあるのが「個人主義」の国民性。私もそのひとりでした。語感からのイメージは、「クールで無関心」。それはちょっと違うかも? とパリに暮らしてから実感しました。

外へ一歩出れば、人との間に見えないパーテーションがあって、視界に入っても見て見ぬふりをする。でも、無関心ではなく、困っている人や助けを必要とする人には敏感で、即ヘルプ。

日常のささいなことでも当然のごとく、転んでしまったら「大丈夫?」と手を差し伸べられたり、大きな荷物を持っていたら「手伝いましょうか?」と声がかかったりする。その都度みんなが王子や天使に見えたものでした。

米澤よう子 パリジェンヌ
『大人パリジェンヌStories おしゃれと恋と日常と』より
米澤よう子 パリジェンヌ
『大人パリジェンヌStories おしゃれと恋と日常と』より
米澤よう子 パリジェンヌ
『大人パリジェンヌStories おしゃれと恋と日常と』より
『大人パリジェンヌStories おしゃれと恋と日常と』より

あるバスの車中でのこと。60代くらいだったか、ひとりのマダムが、白い杖(つえ)を持つ目の不自由なムッシューのバス乗車を即座に察知。隣には携帯でのおしゃべりに夢中で、ムッシューが視野になかったマドモアゼルが。彼女に指示を送ると(ほとんどアイコンンタクトで)、マドモアゼルはムッシューのバッグを持ち、席へと誘導。スムーズな連携は、ほんの数分の出来事でした。

ふだんはクールなパリの人々が、このようなシーンでは実に自然に人助けをやってのけている!

単に近くに困っている人がいれば手を差し伸べるだけ。人に冷たく無関心ではないんですよね。日本人の親切は世界の知るところで、それと同一視すると不親切と感じることもありましたが、親切にもお国柄アリ? フランス人のスタンスがあると知った出来事でした。

米澤よう子 パリジェンヌ

「みんながやっていることなのに、席を譲れば最高の笑顔でのお礼! こちらの方が救われた感じ」(※イラスト描き下ろし)

移動中、スマホを見ずに周りを見てみよう!

早速マネしてみたい!【パリジェンヌ習慣16】

edit: Akiko Eguchi

40代からはパリジェンヌのように! 素敵に年齢を重ねる生き方のヒント
Vol.1 内から美活
Vol.2 ショックの乗り越え方
Vol.3 自己肯定感を上げる方法
Vol.4 大人の友情の築き方
Vol.5シワは年輪
Vol.6 香りを身近に
Vol.7 大切なのは今
Vol.8ひとりランチの楽しみ方
Vol.9 今すぐできるエコ活動
Vol.10 料理はがんばらない
Vol.11「トレードマーク」を持つ
Vol.12バカンスを満喫する方法
Vol.13 情報に踊らされない
Vol.14 大人のごほうび
Vol.15 “老眼鏡”で映えを狙う

関連情報

Profile

米澤よう子

グラフィックデザイナーとして広告制作会社に勤務後、1993年イラストレーターとして独立。化粧品パッケージや広告キャンペーン、女性ファッション誌、CM、書籍装画などで活躍。2004年から4年間パリに活動拠点を移し、高級デパート「ボン・マルシェ」での個展開催など、多彩な活動を行う。パリ在住の経験を生かした著書は24冊を数え、商品企画、ブランドとのコラボレーションなど、さらに活動範囲を広げている。近著に『ねことパリジェンヌに学ぶリラックスシックな生き方』(文藝春秋)、『大人パリジェンヌStories おしゃれと恋と日常と』(光文社)などがある。

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