×

韓国ドラマの名作はタイトルだけではわからない

韓国ドラマのタイトルは、ラブロマンスやスリラー系の作品のように、含まれるキーワードで物語の想像がつきやすく視聴への興味が生れるジャンルがある。半面、ヒューマンドラマは原題を日本語に置き換えた時、限られた文字数の中で物語の魅力や特徴を伝えづらい。多くの検討と工夫がされているドラマタイトルだが、内容が想像しにくく見逃されている作品が多数ある。今回は、日本語タイトルにとらわれず、ぜひ視聴してほしいお薦め韓国ドラマを3作品をご紹介する。

刑務所のルールブック

© CJ ENM Corporation, all rights reserved

「清濁併せのむ」強さとしたたかさが必要な、刑務所内の暮らしと人生の物語

原題の「슬기로운 감빵생활」(スルギロウン カムパンセンファル)を直訳すれば「賢い監獄生活」となる。韓国ドラマを多く視聴する方なら、直訳されたタイトルを見てピンと来るかもしれない。本作は「賢い医師生活」を制作した脚本家のイ・ウジョンとシン・ウォンホ監督コンビによる作品だ。

パク・ヘス演じるメジャー入りが決まった人気プロ野球選手のジェヒョクは、暴漢に襲われる妹を助けるために反撃し、相手は意識不明の重体となってしまう。この事件で過剰防衛を問われたジェヒョクは刑務所に収監されることになってしまう。人気プロ野球選手から一転、受刑者となったジェヒョクを待っていたのは、それぞれの事情を持ち、罪を償うために刑務所で暮らす個性的な犯罪者たちと、彼らを見張り規律を掌(つかさど)る刑務官たちだった。そして、そんな刑務官の中に、高校時代に共に野球に打ち込んだ、チョン・ギョンホ演じる、親友だったジュノが居た。

刑務所での生活は、ジェヒョクがこれまで考えることもなかったような駆け引きがあり、愚直で誠実な彼にとっては、毎日が苦労とピンチの連続。少しづつ、周りの受刑者の様子を知り、それぞれが罪を犯すに至った事情や後悔の気持ちがあることを知る。根っからの悪党に苦しめられても、クールに装いながら、ジェヒョクを支えるジュノに助けられ、刑務所での暮らしの中で厳しい局面を乗り越えながら、再び希望を見いだすまでが描かれる。

© CJ ENM Corporation, all rights reserved

「刑務所」という文字から犯罪モノやサスペンスのような、緊張感の高い物語を想像してしまうかもしれない。しかし、本作は人生の不運や不条理の中でも、人の心の機微に触れ、力強く生きていく登場人物たちのたくましさや、コメディ要素に思わず笑いと涙がこぼれる上質なヒューマンドラマとなっている。

「賢い医師生活」に感動した方なら、一度視聴することをおすすめしたい。

3つの韓国ドラマから学ぶ、幸せの掴み方
ナム・ジュヒョクにジニョン、ソン・ガンも!? 韓国イケメン俳優、兵役事情
2023年韓国エンタメを代表する必見ドラマはこれだ!

関連情報

リンクを
コピーしました