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テイラー・スウィフト、マーゴット・ロビーほか、2023年世界を動かしたパワフルな女性10人を発表

<左>Michael Buckner /Getty Images <右>Matt Winkelmeyer / Getty Images

映画『バービー』に主演したマーゴット・ロビーや快進撃が止まらないテイラー・スウィフトなど、エンタメ界をにぎわせたスーパーセレブから、世界的に影響力を発揮した活動家まで、女性の活躍が目立った2023年。オーストラリアで注目を集めたパワフルな女性たち20人を紹介するマリ・クレール インターナショナルのオーストラリア版デジタル記事より、10人を抜粋してご紹介。

マリ・クレールのパワーウーマンリスト2023

今年、私たちをインスパイアしてくれた10人の女性(元記事では20人※編集部注)を紹介する。

2023年、常識を打ち破り、大きな変革をもたらし、記録を塗り替えることで女性にとっての既存のシナリオを書き換えた女性たちに拍手を送ろう。

各分野の壁を打ち破り、大成功のビジネスを築き上げ、差別と闘い、自分の信じるもののために立ち上がるなど、私たちのパワーリストに登場する変革者たちは今年、大きな変化を遂げた。そして私たちにも刺激を与えてくれている。

1.マーゴット・ロビー

俳優、プロデューサー、実業家

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15年前、オーストラリア・クイーンズランド州出身の17歳が、「Neighbours(原題)」(オーストラリアで37年間放映された国民的メロドラマ※編集部注)のキャスティング・ディレクターにチャンスを与えてくれるよう懇願した。幸いにも彼らは10代の女性を探しており、マーゴット・ロビーは長寿ドラマの役を獲得した。

そして2023年、駆け出しの俳優だったマーゴットは、ハリウッド最大の女性俳優となっただけでなく、今年、もっとも成功した映画の主演兼共同プロデューサーとなり、世界を制した。映画ではステレオタイプなバービーを演じていたかもしれないが、実生活での彼女は“超能力者バービー”となり、その信じられないほどの成功を予言していたのだ。

「(映画『バービー』制作の)ゴーサインが出た会議のとき、私は短いプレゼンをしたの。大きなアイデアと先見の明のある監督をペアにする勇気があれば、スタジオはすごく成功すると話したと思う」とマーゴットは今年初め、映画サイト『Collider』に語った。

「私は『そして今、バービーとグレタ・ガーウィグ(監督)がいる』みたいな感じで、彼らに10億ドル(約1500億円)は稼げると言ったと思うけど、それは言い過ぎだったかもしれないわね。でもそれで私たちは映画を作ることになったのよ!」

『バービー』公開から3週間後、マーゴットの予言は的中し、このガーウィグ監督の作品は全世界興行収入10億ドルを突破した。

2.ミシェル・ブロック

オーストラリア準備銀行(中央銀行)総裁

昨年(2022年4月)、女性として初めてオーストラリア準備銀行(RBA)の副総裁に就任したミシェル・ブロック氏が今年、同行63年の歴史において、初の女性総裁となった。ジム・チャーマーズ財務相は、7月にブロック氏を任命し、7年間の任期で9月18日(現地時間)から正式に就任している。

メルボルン生まれでニューサウスウェールズ州アーミデール育ちのブロック氏は、その田舎で育ったおかげで、類まれなキャリアをスタートさせることができたと考えている。彼女は1984年に優秀な成績で経済学士号を取得したニューイングランド大学のインタビューで、こう語っている。「田舎で育って、ニューイングランド大学に進学したことは、私にとって本当の意味での平等を教えてくれました(中略)どこの出身かではなく、何に貢献しているかが重要だったのです。私は誰もが参加でき、貢献できる公平な場を作りたいと思っています」

第9代総裁就任に伴うプレッシャーを承知の上で、ブロック氏は「この重要な役職に任命されたことを大変光栄に思います。この職務に就くには困難な時期ではありますが、強力な執行部と取締役会が私を支えてくれることでしょう。私はオーストラリア国民の利益のために、準備銀行がその政策および運営上の目標を確実に達成できるよう尽力します」と述べた。

3.ビヨンセ・ノウルズ・カーター

シンガー・ソングライター、実業家

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むかしむかし(そう、1990年代初頭のこと)、米テキサス州ヒューストンのステージに一組の少女たちが登場し、パワフルなボーカルで観客を魅了した。デスティニーズ・チャイルドはその後、ポップ界でもっとも有名なグループのひとつとなり、音楽チャートのトップに輝き、ワールドツアーのチケットを完売させた。

メインストリームでの成功を収めたにもかかわらず、このグループは10年間のうちのほとんどをレコード会社のアーバン/ブラック・ミュージック部門に所属していて、そこでの黒人アーティストへの予算はメジャーなジャンルよりも少なかった。

30年後、この3人の若手アーティストのうちの1人が、最新のワールドツアーで20億ドルを稼ぎ出し、黒人女性として最高の興行収入を記録したと言われている。その女性とは、ビヨンセ・ノウルズ・カーターである。今年2月のグラミー賞では、7枚目のソロアルバム『ルネッサンス』で4つの賞を受賞したビヨンセは、グラミー史上最多の32冠を達成した。R&B、ゴスペル、ハウス、テクノ、ヒップホップやヴォーグが融合したこのアルバムは、黒人のゲイやクィアのコミュニティーから生まれた音楽を称えるものである。

ビヨンセは世界的な舞台で黒人アーティストを活躍させることに情熱を注いでおり、『ルネッサンス』ではナイジェリアのシンガー・ソングライター、テムズを含む、たくさんの才能あるアフリカ人たちとのコラボレーションを実現させた。

歴史的には、1400年代に始まったルネッサンスを文化的再生の時代と定義できるのであれば、ビヨンセのルネッサンスは、彼女が若い頃のように、レコード会社によって定義されたカテゴリーの中にとどまることをアーティストに強いることではなく、代わりに創造的な可能性を形にするべく、これらの境界線をぼかすことである。

4.オレナ・ゼレンスカ

ウクライナ大統領夫人

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ウクライナのファーストレディ、オレナ・ゼレンスカは、昨年2月、ロシアのウクライナ侵攻後、世界的に注目を浴びるようになった。夫のウォロディミル・ゼレンスキー大統領とともにウクライナから出ることを拒否し、2人の子どもとともに身を隠している。彼女は侵略に反対する強力な代弁者となり、自国への支援を求めるべく、世界の指導者や高官たちと会談している。

ゼレンスキー大統領の関心が戦争の戦略に向いているのに対し、夫人は援助に重点を置き、高齢者や孤児、家族を支援するプロジェクトを立ち上げた。

昨年、アメリカの連邦議会で演説を行なったオレナ夫人は、こう語った。「私たちは、すべての父親と母親が自分の子どもに、『安心して眠りなさい。もう空爆もミサイル攻撃もないからね』と言えるようにしたいのです。これは望みすぎでしょうか?」

5.オレクサンドラ・マトイチュク

人権派弁護士

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ウクライナの弁護士オレクサンドラ・マトイチュク氏は、キエフを拠点とする人権団体「市民自由センター」の代表であり、ロシアの戦争犯罪の記録作成に尽力してきた。彼女は世界中のニュース番組に出演し、人権侵害やロシアが戦争犯罪の責任をどのように追及されるべきかについて語っている。

昨年、彼女は団体を代表してノーベル平和賞を共同で受賞したが、これはウクライナの市民または団体が受賞した初のノーベル賞である。「私たちはビジョンを変えなければなりません。私たちは新しい世紀に生きており、さらに前進しなければなりません」とマトイチュク氏は米紙『The Washington Post』に語った。「正義をプーチン政権の権力の大きさに依存させることはできない」

マトイチュク氏もオレナ夫人も、今年の米誌『Time』の「もっとも影響力のある100人」に選ばれている。

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