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クリスチャン・ディオールなどが手がけた歴代ユニフォームが集結。エールフランス航空の創業90周年記念ファッションショーを振り返る

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国内最大級のファッションとデザインの祭典「東京クリエイティブサロン2024」にて、エールフランス航空によるファッションショーが3月20日(水・祝)に開催された。昨年秋に創業90周年を迎えたことを記念し、今までのユニフォームの軌跡をショー形式で振り返るというものだ。

クリスチャン・ディオールやクリストバル・バレンシアガが1960年代に手がけたユニフォームや2005年にクリスチャン・ラクロワがデザインした最新のものまで、全16ルックを披露。普段はエールフランス航空本社で保管されている貴重なアーカイブの数々を振り返りたい。

始まりは高級ホテルの制服や軍服から着想を得たユニフォーム

1935年に「バーマン」が手がけたパイロットのユニフォームからショーはスタート。軍服からヒントを得たフォーマルなスタイルを採用し、ハイクラスなサービスを提供する高級ホテルや豪華客船の制服からインスパイアされたデザインだ。

1963年にはクチュールメゾンとして初めて、「クリスチャン・ディオール」がデザインを手がける。サックスブルーの爽やかなワンピースに、着物の帯から着想を得たというベルトを合わせた。

1969年のユニフォームは「クリストバル・バレンシアガ」によるもの。ペールピンクやペールブルーのダブルボタンジャケットにネイビーのリボンというモダンなスタイルは、当時の流行を取り入れつつも動きやすさにこだわって作られたという。冬服はスーツにブーツを合わせるというファッショナブルなスタイリング。

カルヴェンやニナ・リッチなどフレンチモードを牽引してきたデザイナーも参加

1976年は「ジャン・パトゥ」がデザインを担当。全ての席がファーストクラスの超音速機「コンコルド」の客室乗務員専用に作られたものだ。70年代のトレンドであるシャツワンピースをベースに、エールフランス航空のユニフォームで初めてストライプを取り入れた。

赤の千鳥格子がかわいらしい1978年のユニフォームは「カルヴェン」によるもの。多様なコーディネートの選択肢が提案され、乗務員がユニフォームの組み合わせを自由に選べるコンセプト「ワードローブ」が導入されたのもこの頃。

1987年は「ルイ・フェロー」。ブルーの他にアイボリー、ピンクを揃えてフランスらしいトリコロールで展開された。パフスリーブにストライプの大きなリボン、ポケットチーフをアクセントに。フロントのボックスプリーツがエレガントな夏服は、看護師をイメージした。

現在のユニフォームは「クリスチャン・ラクロワ」

現在も使用されているユニフォームは、2005年に「クリスチャン・ラクロワ」がデザインしたもの。コーポレートカラーのネイビーを基調とし、ワンピース、パンツスーツ、日本の帯をイメージしたというサッシュベルトなどを組み合わせて、自由にコーディネートできる。女性パイロットのユニフォームもスカート、パンツから選択可能。現在400人弱の女性パイロットが在籍しているという。

会場となった有楽町マリオン内の阪急メンズ東京1階では、パリ・オペラ座バレエ団の衣装工房を担当するデザイナー、グザヴィエ・ロンゼがエールフランス航空90周年のために制作・監修したドレスの特別展示も開催された。フランス国外での初お披露目となり、ファッションショーと合わせて多くの観客を魅了した。

text: Azu Sato

都内10エリア、コンテンツ数は100以上。ファッションとデザインの祭典「東京クリエイティブサロン2024」
なぜ、デザイナーはいつも同じものを着るのか?

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