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世界的シェフ アラン・デュカス氏「あなたの最も重要な役目は?」への答え

山梨産 富士の介グラブラックス雲丹サフラン風味のジュレ
「200%ノーフード・ウェイストディナー」より 山梨産 富士の介グラブラックス雲丹サフラン風味のジュレ

フランス料理をもっと身近に

アラン・デュカス氏は、出てくる料理をおいしそうに素早く平らげながら、現在進行中のプロジェクトやこれからについて語ってくれました。

まずは「エコール・デュカス」について。これは1999年に設立された、フランス料理人とパティシエのすぐれた知識を伝えるための学校です。フランス国内に3校と、フィリピン、ブラジル、タイ、インドでインターナショナルスクールを運営しています。専門家向けの短期クラスから3年間の学士課程など、いろいろなプログラムが用意されていて、ここでは調理技術から起業・経営のスキルまで、料理以外のことも習得できるようになっています。

ゆっくり火を入れたビーツと皮のジュ 鰯のスモーク
ゆっくり火を入れたビーツと皮のジュ 鰯のスモーク

2番目は「デュカス工房」の現状。チョコレート、ジェラート、コーヒーに続き、約30種類のビスケットのシリーズを開発し、日常の嗜好品に新たな風を吹き込みたいと話してくれました。

3番目は山梨県の水と地中海からインスピレーションを受け、山梨県の醸造元とスパークリング日本酒をシャンパーニュの製造法で造り、シャンパーニュのボトルに入れて販売するという試みについてでした。「七賢 アラン・デュカス スパークリング サケ」はシャンパーニュのように透明感にあふれ、軽やかで辛口の味は新しいスパークリング日本酒の世界を作り上げています。

東北産の鱸 バターナッツスカッシュのフェルメンテーション唐墨
東北産の鱸 バターナッツスカッシュのフェルメンテーション唐墨

どれも料理のベースになる知識プラス現代にマッチした流れを考慮した試みで、フランスの食文化をより身近なものへと誘います。

アラン・デュカス氏はその名声にもかかわらず、常にユーモアを忘れず、穏やかな語り口で、自分の計画していることを語ってくれました。

山梨産子鹿のロースト キャベツジュニパーペリー
山梨産子鹿のロースト キャベツジュニパーペリー

世界11ヵ国にある約30のレストランを統括し、料理本の出版社や料理・製菓学校も新たに設立しています。食する人の健康や地球環境にも敬意を払い、料理人が果たすべき社会的責任を常に持ち、農業の保護を唱え、現代フランス料理のアンバサダーとして、精力的に世界を飛び回りながらフランス料理の発展と普及に努めているのです。

「あなたの最も重要な役目は?」との問いには、「知識の伝承」と答えてくれました。

2022年10月27日

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