×

ワインの四季の美しさと、職人さんの手仕事と。アクセサリー制作に込めたみんなの思い

ワイン醸造家の三澤彩奈さんがブドウやワインをイメージしたアクセサリーを制作・監修しました。甲州ブドウの 控えめな ピンク色が目を引くブローチをはじめ、アクセサリーはワインの四季を映し出しています。【三澤彩奈のワインのある暮らし】

昨年末、50 年近く日本におけるアクセサリーシーンを盛り上げてきた「ヴァンドームブティック」より、ブドウやワインにまつわるジュエリー制作監修のご依頼をいただきました。
半年かけて制作したアクセサリーが、百貨店内のヴァンドームブティックショップとヴァンドームブティックのオンラインストアにて 9 月 16 日より順次発売となります。

ブドウ樹が目を覚ます春、樹液が剪定した枝の切り口から滴り落ちる姿をフランス語で“pleurs”(ブドウの涙)と呼びます。アメシストとシトリンの中間層に現れ出る天然石、アメトリン。「光と影」という石言葉を持つように神秘的なバイカラーの色合いを放つアメトリンと、白蝶貝を貼り合わせた涙のようにきらめくコレクションはブドウ畑の日常を切り取ったもの。

ブドウの涙をモチーフとしたアクセサリー 9月16日発売予定

まさに今の季節。8 月に入ると 果粒の軟化が始まり、 シャルドネなどの白ワイン用の品種は透けるような黄緑色に変わり始め、そして赤ワイン用品種 の着色はルビーのような色合いと緑のコントラストが美しい季節です。色付いた果粒が全体の 50 %ほどに達するとき、専門用語で「ヴェレゾン」 と呼んでいます。私たち栽培醸造家にとって、ヴェレゾンはブドウが熟期に入るサインでもあります 。

【関連記事】人生で最も忘れられないスパークリングワインの味【三澤彩奈のワインのある暮らし】

ヴェレゾン期に訪れる 小鳥 と ヴェレゾンをグラデーションで表現したブローチと、もう一つは、 1000 年以上この地で愛され続けてきた甲州ブドウの 控えめな ピンク色を、職人さんたちの細やかな手仕事によって実現しました。

ブローチ「甲州とトンボ」、「ヴェレゾンと小鳥」 それぞれ9月30日発売予定

甲州ブドウと実りの秋に飛び交うトンボを織り込んだブローチは、男性にも身に着けていただけたら嬉しく思っています。

ブドウ畑を訪れるトンボや小鳥たち

【関連記事】ブドウ畑の風景そのものがワインになる【三澤彩奈のワインのある暮らし】

シャンパンやスパークリングワインで乾杯をすることも増える冬。 グラスに注いだスパークリングワインから立ち昇る泡を散りばめたようなシックなコレクションもお気に入りです。

立ち昇る泡をイメージしたネックレス 9月30日発売予定

デザインは同様に、K1 8 とダイヤモンド を使用した ジュエリー も 一部 の 店舗でお取り扱いいたします。

本格的なスパークリングワインをイメージさせる3種を意識しました。 白ワイン用ブドウから生まれる清々しい ブランドブランをイメージしたホワイトゴールド、赤ワイン用ブドウから造られる華やかなブランドノワールを彷彿とさせるイエローゴールド、そして格式高いロゼシャンパンのピンクゴールドの三色での展開とさせていただきました。

K18のシリーズは一部の店舗にて取り扱い 9月16日発売予定

長引くマスク生活ですっかりお馴染みとなったイヤーカフは 、 ブドウ畑から望む南アルプスの稜線がイメージされています。国内第二位の標高を誇る北岳と第三位の間ノ岳という高峰を含みながらもどこまでも耽美な南アルプスの稜線に倣い、大胆かつなだらかなフォルムに仕上がっています。
そこには、様々な課題に立ち向かいながらもエレガントに生きる女性たちへのエールも込められています。

南アルプスの稜線から着想を得たイヤーカフ 9月16日発売予定

このたびご依頼をいただいた ヴァンドームの社員の方の言葉です。「一つ身につける事で、背筋が伸びたり、自信がついたり、お守りになったりするという感覚はアクセサリーやジュエリーならではの素晴らしい特性です」。自分自身が表現したい風景やイメージが形になっていく過程に同じものづくりの醍醐味を感じながらも、ワイン造りに従事する中では感じることのできない新たな価値観と向き合えたことは、これからの醸造家人生に意味があったような気がしています。

栽培醸造家の目線から、ヴァンドームブティックのチームの皆様と心を込めて制作しました。ワインの四季を切り取ったアクセサリーが、皆様の秋冬の装いを彩ることを願っています。

【関連記事】極上の貴腐ワイン「ソーテルヌ」で新年に彩りを…醸造家・三澤彩奈の見た世界【三澤彩奈のワインのある暮らし】

Profile

中央葡萄酒株式会社 栽培醸造責任者 三澤彩奈さん

山梨県の中央葡萄酒4代目オーナーの長女として生まれる。ボルドー大学ワイン醸造学部を卒業し「フランス栽培醸造上級技術者」の資格を取得。2007年に中央葡萄酒の醸造責任者に就任。栽培と醸造に取り組む。 2014年に世界的ワインコンクール「デキャンター・ワールドワイン・アワード」の金賞を日本で初めて受賞。甲州ワインの名を世界に。「グレイスワイン」は海外で最も飲まれる日本ワインに成長。2021年11月、「甲州」の新たな魅力を引き出した「三澤甲州2020」を発売。
今回、アクセサリーの写真は、三澤さん本人が着用している。
「グレイスワイン」のウェブサイトはこちら

リンクを
コピーしました