ヘンリー王子、甥のルイ王子へ1万ドルの児童書をプレゼント。亡き母ダイアナ元妃の思い出を胸に

ヘンリー王子はダイアナ元妃にインスパイアされて、甥のルイ王子に1万ドル相当の児童書を贈っていた

ある王室専門家は、正当な理由があって、ルイ王子はまだこの本を読んでいないだろうと推測している。

かなり前のことになるが、2018年、ヘンリー王子は一番幼い甥であるルイ王子の洗礼式の際に、『くまのプーさん』の初版本をプレゼントした。その本は8000ポンド（約150万円）、すなわち1万ドルの価値があるものだと英紙『The Sun』が報じたが、ルイ王子はまだそれを読んでいないようだと同紙は伝えている。

それは、この6年来ヒートアップしている兄弟間の確執のせいではない。ルイ王子の両親であるウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が、ルイ王子がなんらかの形で本を破損してしまうことを恐れているからだ（なにしろルイ王子はまだ5歳である）。

ヘンリー王子のもっとも幸せな子ども時代の思い出は、就寝前、母親に本を読んでもらうことだったと、ある友人は発言している。「彼女（ダイアナ元妃）は古いクラシック絵本が大好きでした。そこでヘンリー王子はルイ王子、シャーロット王女、そしてジョージ王子がもっと大きくなってから楽しめるように、初版本を集めた小さな図書館を作るという素晴らしいアイデアを思い付いたのです。彼は当初、1冊2万4000ポンドで売られていたルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』を手に入れたいと思っていたようですが、最初の1冊としてよりふさわしい『くまのプーさん』に決めました」

A.A.ミルンによって書かれ、1926年に初版3万部が印刷されたこの本を、ヘンリー王子はロンドンのピーター・ハリントン（希少な書物を扱うディーラー　※編集部注）から購入したとみられている。「『ロビンソン・クルーソー』はウィリアム王子（当時）のお気に入りの本でした。しかしヘンリー王子はA.A.ミルンに関するあらゆるものが大好きだったようです」

王室の専門家Phil Dampier氏は、このクラシックの児童書をルイ王子が自分の好きなようにさせてもらえることはあり得ないだろうと発言。「ヘンリー王子がこの貴重な本をルイ王子に贈ったことはとても素敵なことでしたが、ルイ王子がきちんと読めるように、もっと安価な本も用意しただろうと予想しています」と語り、「ウィリアム皇太子とキャサリン妃はルイ王子が高価な本を投げ散らかして、ページを破損し、台無しになるようなことにはしたくないはずです。この本の価値は上がる一方なので、彼らは家宝として、良い状態を保ちたいと考えているでしょう」と続けた。

そして、ヘンリー王子は姪と甥たちと親密な絆があり、彼は地理的に離れて育っている彼らの近くにいられないことを「後悔」するだろうとDampier氏は付け加えている。「王室のいとこたちが大西洋を挟んで別々の大陸にいて、関係を持てないということがいかに悲劇的かということが強調されています」

「しかもアーチー王子とリリベット王女はロイヤルファミリーとしてみられていません。そしてヘンリー王子とメーガン妃はルイ王子、ジョージ王子、シャーロット王女と会っていないのです。それはヘンリー王子にとって、深く後悔することであると私は確信しています。大人たちと彼の問題がどうであれ、姪や甥たちとは関係を持ちたいはずです。ヘンリー王子はいつだって子どもたちが大好きですし、彼は家族団らんの機会を逃していると感じているに違いありません」

そして、「ハリーおじさん（ヘンリー王子の愛称）」から一流の贈り物をもらっているのはルイ王子だけではないとDampier氏。「ジョージ王子とシャーロット王女にも、彼は何年にもわたって、素晴らしいプレゼントを贈っていると聞いています。しかし、それが何かはわかりません」

「彼は（ウィリアム皇太子夫妻の）子どもたちと連絡を取り続けています。彼らも叔父さんがいないのはさみしいでしょう」（ヘンリー王子はいつも彼らの叔父であることに変わりはないのだが、いまや叔父に近しい存在といったほうがしっくりくるかもしれない）。

ルイ王子の洗礼式が行われた翌年の2019年、ヘンリー王子とメーガン妃はアーチー王子を授かり、2021年にはリリベット王女が誕生した。あえて推測するならば、彼ら自身もまた素晴らしい本のコレクションを持っている可能性が高い。

Translation & adaptation: Akiko Eguchi

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