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野口絵子「山あり谷ありの人生を」 アルピニストの父と共に山を目指すワケ

野口絵子さんとアルピニスト・野口健さん

野口絵子さんの父は、アルピニストとして知られる健さん。中学・高校と海外で過ごし、最近はテレビやYouTubeで活躍しています。絵子さんが大好きというのが、やっぱり幼いころから親しんだ登山です。そんな登山を通じて、ポジティブに生きるヒントを得たそうです。

――きょうは落ち着いた色の服ですけれど……。登山の時の写真では、ビタミンカラーの服と空の青い色がとても美しいです。

はい、ウェアの色にこだわっています。写真の写りを意識して、季節によって色を変えています。例えば、冬は水色があると美しく見えます。夏は赤とかオレンジの暖色のものを着るようにしています。意外といろんな色をミックスするとかわいくなります。普段着でも、目立つ色を1つ取り入れるのが好きです。

――山登りの時でも、お気に入りの服を着ると気分が上がるのですね。

あがります! でも自分のメンタル面だけが理由ではないのです。明るい色の服を着ていると遭難したときに見つけてもらいやすくなるというメリットもあります。

野口絵子 ネパール カラパタール エベレスト
2018年12月ネパール・カラパタール頂上。後ろに見えるのがエベレスト

――お父様の健さんとは、小さい頃から一緒に山登りされていたそうですね。

はい。もちろん私は覚えてはいないのですが、生後10か月で父に背負われて冬山に登り、熱を出したことがあるそうです。小さいころは、父と山に登ることがあまり好きではありませんでした。天気、天候がわるい日が多かったりしたので。それでも、ふだん父は仕事で家を留守にすることが多くて、一緒にいる時間も少なかったので、「お父さんと一緒にいたい。悲しませたくない」と思い、一緒に登っていました。

――特に印象に残っていることはありますか。

9歳のとき、八ケ岳の冬山登山で、過酷な経験をしたことがあります。吹雪いていて、目の前が真っ白で、すぐ前を歩いているはずの父の背中がものすごく遠く感じられて、とても怖くて泣きながら登っていました。子どもながら、「来る場所を間違った」と思いました。そのときは、途中の山小屋までで、「これから先は危険」との父の判断で引き返しました。とても怖い経験をしたからだと思うのですが、その山小屋で食べたラーメンが、ほんとうにおいしかったことをよく覚えています。

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Profile

野口絵子(のぐち・えこ)

2004年・東京都生まれ。父・野口健と9歳の頃に八ヶ岳で雪山デビュー。14歳で初ヒマラヤを経験し、15歳でキリマンジャロに登頂。父と共に富士山清掃活動などにも参加。イギリスの中学、ニュージーランドの高校を経て、来春から日本の大学に進学予定。

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