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「Eye Love You」初主演で話題、癒やしの大型犬系俳優チェ・ジョンヒョプの来た道

『Eye Love You』©︎TBS

TBS系ドラマ「Eye Love You」のテオ役を演じるチェ・ジョンヒョプが、目下、最も話題の韓国俳優となっている。目をみると心の声が聞こえてしまうヒロイン、二階堂ふみ扮する本宮侑里に恋する韓国人留学生ユン・テオを好演、ヒョプの愛称でSNSを賑わせている。屈託のない笑顔、モデル出身で186センチという長身の完璧なスタイル、一途な役どころで沼落ちする視聴者が続出。日本のドラマ初出演だが、ドラマとコラボしたフォトブックの重版決定、ファンに向けた日本公式Xのアカウントもオープンするなど、その快進撃ぶりには目を見張るものがある。

あの俳優は誰? 2021年にSNSで話題に

「Eye Love You」は韓国でも配信されており、日韓で話題となっているチェ・ジョンヒョプは、1993年生まれの30歳。2016年にウェブドラマで俳優デビューしたのち、2019年、地上波初出演となる、「ストーブリーグ」で注目された。この作品では、体重を増やしトレーニングを重ね、スランプに苦しむピッチャー役に臨んだ。スポーツ選手さながらのたくましいスタイルに、野球選手出身の俳優なのかと検索した視聴者も少なくなかったはず。演技大賞の常連ナムグン・ミンが主演、野球経験ゼロの新GMが、オフシーズン(ストーブリーグ)に、崖っぷちのプロ野球チームの再生に挑む物語で、この年の賞を総なめした名作だ。球団のために奔走する運営チーム長を、子役出身で演技力に定評のあるパク・ウンビンが演じた。

2021年には、「秘密の森」のチョ・スンウが演じる天才エンジニアを、パク・シネ扮する未来から来た謎の女性ソヘが助けるSFファンタジーミステリー「シーシュポス:The Myth」で、ソへを助けるアイドル練習生の年下男子役に抜擢され話題となった。母胎美女(生まれるまえから美女)と言われるパク・シネを、ヌナ(お姉さん)と慕うあの俳優は誰? とSNSも賑わった

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愛称は“じゃがいも君”

また、この年は、ライジングスターのソン・ガンと、ビルボードでトップに輝いたBTSのジョングクのソロ曲「Seven」のMVにも出演し、ハイブランドのアンバサダーも務めるハン・ソヒのヒット作「わかっていても」にも出演。ヒロインに片想いする優しさと純粋さをあわせ持つ当て馬キャラのヤン・ドヒョク役がハマり役で、見るものの心を溶かした。視聴者の間で、主役のジェオン派かドヒョク派かという論争が起こるほどで、最強の2番手と好評を博した。ドラマ登場時のシーンに、バスの中で座席に置いたじゃがいもが転がってしまうシーンがあり、韓国で“じゃがいも少年” “じゃがいもの独身男性”という愛称がつき、日本でもじゃがいも君と慕われ、この作品で一気にチェ・ジョンヒョプの名が広く知られるようになった。

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初主演作でライジングスター俳優に

さらに、子役出身で演技派のナム・ジヒョンやソン・ジヒョと共演のファンタジードラマ「魔女食堂にいらっしゃい」での好青年役を経て、2022年には、バトミントン選手の葛藤と初恋を描き、フレッシュで見応えもある「時速493キロの恋」で、初主演を果たす。年末にはKBS演技大賞新人演技賞を受賞し、ライジングスターとして一目置かれる存在に。この作品の相手役は、「人間レッスン」「マウス」「禁婚令ー朝鮮婚姻禁止令ー」のパク・ジュヒョン。演技派で知られる俳優、最旬人気俳優たちとの共演の話題作、好感度たっぷりの役柄も手伝って、着実にその存在感を高めた。

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続く「社長をスマホから救い出せ!~恋の力でロック解除」では映画でもお馴染みのベテラン、パク・ソンウンと共演。チェ・ジョンヒョプのスーツ姿が新鮮なライトタッチのサスペンスで、新しいジャンルに臨んでみせた。

「無人島のディーバ」で人気急上昇

記憶に新しい昨年下半期には、こちらも大ヒット作となったヒューマンドラマ「無人島のディーバ」にキャスティングされ、一昨年「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で一世を風靡したパク・ウンビンと、「ストーブリーグ」以来の再共演を果たした。行方不明だったヒロイン、モクハを15年探し続け、彼女の夢を支える芸能PDボゴル役で人気はさらに急上昇。そんな彼が最新作に選んだのが日本のドラマ「Eye Love You」だった。

日韓ボーダーレス俳優の先駆け的存在になるか

韓国の若者の間では、映画『THE FIRST SLAM DUNK』が旋風を巻き起こし、アニメはもちろん、YOASOBIのコンサートチケットも即完売するなどJ-POPへの熱量も高い。また、昨年韓国でのファンミーティングを成功させた坂口健太郎と、2021年下半期に圧倒的な支持を得たロマンス時代劇「赤い袖先」、昨年の話題作「烈女パク氏契約結婚伝」で知られる、子役から演技派俳優に成長し細やかな演技に定評のあるイ・セヨンの共演が決まり、辻仁成とコン・ジヨン共著の小説が原作の韓国ドラマ「愛のあとにくるもの」を撮影中だという。

ヒョプブームが牽引となり、アニメがきっかけで日本語を覚えたという日本語堪能な演技ドル(演技も上手いアイドル)も少なくない。これからさらに日韓の俳優たちのボーダーレスな活躍が期待できそうだ。

text: Mari Katsura, edit: Mio Koumura

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