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ライアン・ゴズリング、アカデミー賞の『バービー』主演俳優&監督への“冷遇”に物申す

Michael Buckner /Getty Images

2024年1月23日(現地時間)、第96回アカデミー賞の各部門の候補が発表され、7部門8ノミネートを果たした『バービー』。ケン役を演じたライアン・ゴズリングが、助演男優賞にノミネートされたことをうけ、声明を発表した。

ライアンは、ケンはバービーの“添え物”であるというキャラクター設定に忠実に、主演のマーゴット・ロビーとグレタ・ガーウィグ監督がノミネートされなかったことについてふれ、アカデミーを巧みに批判。“同僚”への愛と敬意にあふれるコメントが話題となっている。マリ・クレール インターナショナルのオーストラリア版デジタル記事よりお届け。

「バービーなくしてケンは存在しない」

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ここはバービーの世界で、僕たちはその中で生きているだけだと、ケンはみんなにわかってほしいのだ。

大ヒットを記録した映画でケンを演じた俳優のライアン・ゴズリングは、主演のマーゴット・ロビーとグレタ・ガーウィグ監督がオスカーのそれぞれのカテゴリーでノミネートされなかったことについて、アカデミーを非難した。

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ライアン自身(※助演男優賞と「I’m Just Ken」が歌曲賞の候補に 編集部注)とグロリア役のアメリカ・フェレーラ(※助演女優賞の候補に 編集部注)はノミネートされたものの、この映画の成功を考えると、監督賞と主演女優賞それぞれのリストからグレタとマーゴットが外れたことに、世間はショックを受けた。

また、ファンはX(旧ツイッター)で、映画自体が文字通り、家父長制がいかに多くのレベルで女性が力をつけることを阻止しているかという内容にもかかわらず、アカデミーが『バービー』から男性をノミネートしたことも非難している。

今回の監督賞の候補に、女性監督がたった1人しかいないことについてもふれておくことが重要で、映画の世界は大部分が依然として“ボーイズ・クラブ”であることを証明している。アカデミーは、2023年最高の興行収入を記録した映画を作ったグレタ・ガーウィグという女性監督がいながら、彼女を候補に選ばなかったのだ。

ライアンがこれまで映画『バービー』について語ってきたすべてのコメントと同様に、彼の反応は象徴的だ。ライアンのアカデミーに対する“巧みな批判”の全文はこちら。

数多くの素晴らしい作品がある年に、同業の方々から優れたアーティストたちとともに、ノミネートしていただいたことを大変光栄に思います。そして、こんなことを言うとは思ってもみませんでしたが、ケンという名のプラスチック人形を演じられたことを信じられないほど光栄に、そして誇らしく思っています

しかし、バービーなくしてケンはなく、グレタ・ガーウィグとマーゴット・ロビーなくしてバービーの映画は存在しえません。歴史に名を残す、世界的に名高いこの映画にもっとも貢献した2人です

彼女たちの手腕、やり抜く力、そして非凡な才能なくして、この映画に参加した誰もが評価されることはなかったでしょう。2人がそれぞれのカテゴリーでノミネートされなかったことを残念に思っていると言うくらいでは、言い足りないくらいです

2人はあらゆる予想に反して、魂もなく、裸同然で、ありがたいことに性器もない人形のカップルだけで、私たちを笑わせ、胸を張り裂けさせ、カルチャーを盛り上げ、新たな歴史を作りました。彼女たちの仕事ぶりは、他のノミネートに値する人たちとともに評価されるべきだと思います」と彼は付け加えた。

とはいえ、アメリカ・フェレーラや、このような画期的な映画を作るために才能を発揮した素晴らしいアーティストたちがノミネートされたことをとてもうれしく思っています

Translation & adaptation: Akiko Eguchi

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