×

「プラダ財団」ディレクターにミウッチャ・プラダ氏が就任

ミウッチャ・プラダ氏

1993年に創設された文化団体「プラダ財団」のディレクターに、創設者の一人であるミウッチャ・プラダ氏が正式に就任した。

「プラダ」創業者の孫にあたるミウッチャ・プラダ氏は、1970年代末に実業家のパトリツィオ・ベルテッリ氏とパートナーを組み、同ブランドを世界有数のラグジュアリーブランドへと成長させた立役者。現在、プラダ・グループ常務取締役であり、ラフ・シモンズとともに同ブランドのクリエイティブ・ディレクターを務め、また「ミュウミュウ」のクリエイティブ・ディレクターでもある。

1993年にミウッチャ氏とパトリツィオ氏が創設した文化団体である「プラダ財団」は、「芸術と研究は世界で起こる変化を自分事としてとらえる新たな視点で理解するために有用であり必要である」という信念のもとで活動。2015年には、イタリア・ミラノ南部のラルゴ・イザルコに「プラダ財団美術館」をオープンしている。

ミラノ南部のラルゴ・イザルコに位置する「プラダ財団美術館」

ミウッチャ氏は、ディレクター就任後もこれまでと同様にプロジェクトに関わっていくとし、「私は当初から、財団の活動を通して多様で複雑な人間の文化を追求したいと思っていました。この30年間、いかに芸術的研究と知的研究が人々の生活に影響を与えるか、様々な形で考えてきました。この疑問に対してより時勢に叶った答えを探すことが、私自身が財団とともに定めた根本的な目標です」とコメントしている。

また今回、運営委員会の設立も発表された。研究者や芸術家、映画監督、考古学者などで構成された本委員会は、最も刺激的な研究分野を特定し、現代の文化的議論に影響を与え、実験と教育の方向性を示すことができる学際的プロジェクトを立案してく。

「プラダ財団」は特に若い世代とその育成に注目しており、子どもや学生を対象にしたプロジェクトや、人文学、科学、視覚芸術における世界中の学校、大学、研究所と共同企画した教育活動や展示活動を行っていく予定だ。

text: Tomoe Tamura

静かな空間でひと息つける、美術館カフェ
俳優ナタリー・ポートマン、女子サッカー界への挑戦。──男女の格差をなくすために

リンクを
コピーしました