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マックやケンタの使い捨て容器には罰金!脱プラスチック化のフランスで起きていること

紙であっても使い捨てはNG。レシートも廃止へ

そして、23年1月から、新たに世界初の施策が開始されました。それは「ファストフード店の店内用容器の再生利用なものとの置き換え義務化」というもの。これによりファストフード店では使い捨て容器の使用が禁止になりました。

さきほど述べたとおり、もともとプラスチック製のコップのフタやストローの使用は禁止されていましたが、今ではイートインでの紙容器も禁止となり、繰り返し使える容器に変わっています。ハンバーガーやサンドイッチなどを包む薄い紙だけは例外として認められていますが、それもリサイクル率の高い素材に限られているとのこと。この義務化はかなり厳密で、守らない店舗には罰金が課されるそうです。

マクドナルドではポテトのケースはセラミック容器、ドリンクとアイスの容器はガラス製になり、バーガーキングでは樹脂容器に変更されています。ケンタッキー・フライド・チキンやサブウェイも同じように繰り返し使える容器に変わっています。

フランス 脱プラスチック おもちゃ 素材 持続可能 ハッピーミール
「ハッピーミール」についてくるおもちゃとアイス。おもちゃは持続可能な素材で作られ、アイスの容器はガラス製に

環境問題への意識が高いヨーロッパの中でも、フランスがまっさきに始めたこの取り組み。マクドナルドでは、ロゴ入りの容器がかわいいと話題になり、観光客が多いパリの店舗で盗難が相次いでいたり、店舗によっては対応が遅れていたりと課題も抱えているようですが、多少問題があってもゴールに向けてどんどん実行していくのがフランス式。

23年4月からは紙のレシートの自動的な印刷を廃止、来年24年からはすべての国民に生ゴミの堆肥(たいひ)化を義務づけるとの発表もあり、ゴミやCO2削減に対するフランスの本気度が感じられます。

text and photo: Nanae Honda

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Profile

本田菜々絵

ほんだななえ 神奈川県出身。大学卒業後、株式会社資生堂に入社、営業を経て、マーケティングを担当した。結婚後、夫の転勤に伴いタイ・バンコク、ベルギー・ブリュッセルに滞在し、現在はフランス・パリ在住。旅行・ファッション・ショッピングが好きな3児の母。

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