×

まるで歩く芸術作品!【メットガラ2026】圧巻のレッドカーペットルック14選

Saint Laurent

2026年5月4日(現地時間、以下同じ)、ニューヨークのメトロポリタン美術館(通称MET)で恒例の【メットガラ2026】が行われ、10年ぶりの登場となったビヨンセや今回もお約束のように遅刻したリアーナをはじめ、豪華セレブが大集結。「Costume Art」がテーマの今年は、「Fashion is Art」をドレスコードに、METの有名な階段でまるで芸術作品のような装いが次々と披露された。今回はとりわけ目を引いた、アート級の傑作ルックを厳選して紹介する。マリ・クレール インターナショナルのUK版デジタル記事よりお届け。

ビヨンセの華麗な復帰からリアーナの遅刻まで、待つ価値があるドレスばかりだった。

この投稿をInstagramで見る

Marie Claire UK(@marieclaireuk)がシェアした投稿

2026年のメットガラのレッドカーペットにおけるベストドレッサーリストを絞り込むのは難しいだろうとわかっていた。その一因はゲストリストにある。ビヨンセ、ニコール・キッドマン、ゾーイ・クラヴィッツといったセレブが一堂に会するのは、アカデミー賞やグラミー賞くらいだ。しかもそのレッドカーペットであっても、これほど多くのVIPが一度に集まることはない。しかし、『マリ・クレール』米版シニア・ファッション・エディターとしての私の仕事を難しいものにした真の要因は、メットガラ2026のドレスコードにある。

今年のコスチューム・インスティテュートの特別展「コスチューム・アート」(2026年5月10日〜2027年1月10日開催)に合わせて、共同議長たちはゲストに対し、「Fashion is Art」をスタイリングの指針とするよう求めた。そのおかげでメットガラのレッドカーペットでの装いは、芸術性と精巧なディテールに満ちたものになることが約束されたが、その夜の軸となるテーマの解釈が統一されたわけではなかった。

今回の特別展のコンセプトである、人間の身体と芸術の結びつきを称えるという点を重視したゲストもいれば(ビヨンセの挑発的なネイキッドドレスがよい例だ)、お気に入りのデザイナーに依頼し、絵画作品を筆致まで忠実に再現したかのようなルックを披露したゲストもいた。

サブリナ・カーペンターは絵画や彫刻の方向性にはあえて寄らず、文字通り映画のフィルムで仕立てられたディオールのドレスで古き良きハリウッドスタイルにひねりを加えた。そしてリアーナだ。メットガラのレッドカーペットに最後に登場した彼女は、メゾン・マルジェラのドレスで会場を圧倒した。そのドレスは箔(はく)がふんだんにほどこされており、その輝きはグスタフ・クリムトの名画『黄金のアデーレ』も嫉妬するほどだった。

メットガラのレッドカーペットに登場したセレブたちの姿を何時間もかけてじっくりと観察した結果、以下の14のルックこそがまさに歩く芸術作品だと言える。以下で、『マリ・クレール』が選んだベストドレッサーをチェックしよう。

ビヨンセ、オリヴィエ・ルスタンのカスタムドレスを着用

彼女がついに帰ってきた! 10年ぶりにメットガラのレッドカーペットへの復帰を果たしたビヨンセは、何を着ていようともベストドレッサーの座を確実なものにしていただろう。それでも、彼女がスケルトンを思わせるオリヴィエ・ルスタンのきらびやかなカスタムメイドドレスに、超ロングのフェザーケープを羽織って登場したとき、編集部のファッションエディターたちは思わず言葉を失った。

その圧倒的なきらめき、そして夫のジェイ・Zや娘のブルー・アイヴィーとともに登場したビヨンセの姿は、それだけでもう十分にニュースだ。しかし、共同議長がレッドカーペットの公式インタビューで説明したように、そこにはまばゆい第一印象以上の意味が込められている。

ビヨンセは、カスタムメイドのツアー衣装から2020年のミュージカル映画『ブラック・イズ・キング』の衣装デザインに至るまで、長年にわたって自身の音楽を積極的に支持してくれたオリヴィエ・ルスタンと、今回も仕事することに決めたと語った。スケルトンのモチーフについては? それは「神が与えてくれたすべてを称える」ための彼女なりの方法なのだ。心から賛同する。

シャネルをまとったニコール・キッドマン

ニコール・キッドマンは、レッドカーペットの着こなしの参考に、メトロポリタン美術館の膨大なアーカイブをくまなく調べる必要はなかった。そのかわり、彼女とスタイリストのジェイソン・ボールデンは、シャネルのマチュー・ブレイジーに依頼したオーダーメイドのドレスで、ニコール自身が芸術作品であるかのような印象を与えた。

米誌『Vogue』によれば、鮮やかな赤のスパンコールは「ビッグ・アップル(ニューヨーク市の愛称)」、すなわち今夜のイベントの舞台にちなんだものだという。燃えるような色合いと、まるで体に流れ落ちるようなスパンコールを見れば、真のオマージュはニコール自身にささげられていると言えるだろう。まるで展示されるべき存在であるかのように、7度目となるメットガラのレッドカーペットでオーラを放っていた(17歳の長女でモデルのサンデー・ローズと出席した)。

ドーチーが着用したのはマーク・ジェイコブス

米ラッパーのドーチーにとって2度目となるメットガラのレッドカーペットルックを、単なる「ネイキッドドレス」のバリエーションだと誤解してはならない。マーク・ジェイコブスとタッグを組んだ彼女は、自身のスタイルのDNAを忠実に守りつつ、昨年のルイ・ヴィトンのモノグラム柄スーツからは打って変わったルックで、明確な方向転換を見せた。「人間味があって、地に足のついたものにしたかった」と、彼女はしなやかなパープルのラップドレスに素足という、意外な選択について説明した。

サンローランに身を包んだゾーイ・クラヴィッツ

メットガラ2026にサンローランを着用して出席したゾーイ・クラヴィッツ
Saint Laurent

米俳優で監督のゾーイ・クラヴィッツは、メットガラでサンローランのアンソニー・ヴァカレロがデザインしたレッドカーペット用のドレスをこれまで何度か着用してきた。しかし今年のドレスは、ヴィクトリア朝風のバスクウエストのスカートとモダンな透け感のあるギピュールレース(モチーフ同士がつながった、立体感があるレースのこと)を組み合わせることで、セミシアーな装いを好む彼女のスタイルを新鮮な方向へと進化させた。

もしこれが、ハリー・スタイルズと婚約したばかりのゾーイのブライダルスタイルのヒントだとしたら、私は大賛成だ。せめてレッドカーペットでダイヤモンドの婚約指輪をちらりとでも見せてくれていたら、なお良かったのだが……(ゾーイは終始、左手をポケットに入れていたそうだが、米誌『The Hollywood Reporter』によると、この日は指輪を着用していなかったとのこと)。

サブリナ・カーペンター、ディオールを着用

メットガラ2026にディオールを着用して出席したサブリナ・カーペンター
Dior

結局のところ、サブリナ・カーペンターの「サブリナウッド(サブリナとハリウッドを合わせた造語)」とも呼ぶべきスタイルは単にコーチェラでのステージ衣装にとどまらず、このポップスターが2026年のメットガラで着る予定のレッドカーペットドレスへのヒントだったのだ(今年4月に行われた米音楽フェスティバル、コーチェラに出演した)。

サブリナとスタイリストのジャレッド・エルナーは、ディオールと再びタッグを組み、この夜、「Fashion is Art」というドレスコードに最も個性的なひねりを加えた。彼女のつややかなドレスは、実は1954年のオードリー・ヘプバーン主演の名作『麗しのサブリナ』から抜粋したフィルムを何列も重ねて作られていたのである。

エマ・チェンバレン、特注のミュグレーを着用

米インフルエンサー、エマ・チェンバレンはメットガラ2026のレッドカーペットに最初に到着したゲストであり、今回のテーマを完璧に体現したひとりでもあった。彼女はミュグレーのクリエイティブ・ディレクター、ミゲル・カストロ・フレイタスとタッグを組み、まるで絵の具が混ざったパレットを思わせるドレスを披露した。

スカート部分にレイヤードされた(何層も!)シフォンは、完成した作品と同様に、アートが生まれるプロセスそのものへのオマージュとなっている。エマの場合、このドレスはそのまま展示されてもおかしくないほどだった。

マックイーンをまとったチェイス・スイ・ワンダーズ

メット・ガラのレッドカーペットデビューは、スターにとってファッションレガシーの一部となる。米俳優チェイス・スイ・ワンダーズは、この気品のあるマックイーンのドレスでデビューを飾ることに決めた。セミシアーな素材と、肩部分にあしらわれたアーティスティックな特大のリボンのおかげで、レッドカーペットならではの冒険心とチャリティイベントにふさわしい優雅さの境界線を巧みに歩んでいる。

トム・フォード・バイ・ハイダー・アッカーマンを着用したテヤナ・テイラー

ベストドレッサーリストに名を連ねたセレブのドレスのうち、いくつかは一瞬を切り取る芸術を称えるものもあった。なかでもテヤナ・テイラーは、フリンジをあしらったトム・フォード・バイ・ハイダー・アッカーマンのシルバードレスで、躍動感あふれる身体を強調することを選んだ。

きらめくメタリックな装飾が、ドレスとそれに合わせたヘアピースからメタリックな液体のように流れ落ちている。彼女がドレスをなびかせながらメットガラの階段を軽やかに上がる姿を見て、そのスローモーション映像が見たいと思わずにはいられなかった。

トリー・バーチに身を包んだレイヴェイ

メットガラのファッションの狂騒のなか、ときにはミニマリズムの一服が必要だ。グラミー賞受賞者のアイスランド出身シンガー・ソングライター、レイヴェイは、いつものレトロなスタイルを脇に置き、まるでウェディングドレスのような、すっきりしたトリー・バーチのカスタムドレスに狙いを定め、ベストドレッサーリスト入りを果たした。

繊細なガラスビーズと花びら形のスパンコールがあしらわれたミニケープつきのドレスには、おそろいのドローストリングバッグが添えられている。彼女はメットガラの嵐の中の静けさそのものであり、ブライダルスタイルのインスピレーション源だった。

アレックス・コンサーニ、グッチを着用

メットガラ2026にグッチを着用して出席したアレックス・コンサーニ
Gucci

ケンダル・ジェンナーやカイリー・ジェンナーを含め、多くのスターが「Fashion is Art」というドレスコードを、メットガラのレッドカーペットで半裸のように見せることだと解釈した。しかし、ここで改めて注目すべきは、新進気鋭のスーパーモデル、アレックス・コンサーニだ。

彼女のグッチのドレスは、デムナ・ヴァザリアが同ブランドのために手掛けた初のメットガラ作品であり、アレックスお得意のバックステージでのキャッチーな発言と同じような活気を放っていた。彼女自身の言葉によれば? 「たくさんの羽根、たくさんのティンセル(キラキラ光るモール)、そしてたくさんのエネルギー」。それはスクリーン越しでも伝わってきた(アレックスはヌードカラーのチュールで仕立てたコルセット風ビスチェに、ボリュームのあるフェザーのスカートとトレーンを組み合わせたカスタムメイドのドレスと、白のファイユのケープ、そして黒のサテンパンプスを合わせていた)。

サンローランをまとったヘイリー・ビーバー

メットガラ2026にサンローランを着用して出席したヘイリー・ビーバー
Saint Laurent

そう、わかっている。ヘイリー・ビーバーとサンローランは、ここ数年メットガラでペアを組んできた。しかし、コスメブランド、ロードを手がける実業家ヘイリーが、いつものLBD(リトル・ブラック・ドレス)から抜け出し、より実験的なスタイルに挑戦したことは称賛に値する。

サンローランのアイコニックな「マジョレル」ブルーに染まったシルクシフォンのスカートとロングスカーフが、ゴールドのブレストプレートを引き立てる装いだ。鎧(よろい)のようなトップスがヘイリーの体形に完璧にフィットしているように見えるのは、レッドカーペット仕様の精緻なメタル加工の技のおかげだ。「私の体にぴったりと彫刻されたような仕上がりよ」と彼女は語った(彫刻のように造形された24金のボディスに合わせ、メタリックレザーのサンダルを選んでいた)。

パロマ・エルセッサー、フランチェスコ・リッソによるビューロー・オブ・イマジネーションを着用

米モデル、パロマ・エルセッサーのような真のファッション通でなければ、注目すべきメットガラのレッドカーペット・ドレスについて、これほどの下準備はできないだろう。今年のベストドレッサーリスト入りを果たすため、彼女とビューロー・オブ・イマジネーションのフランチェスコ・リッソ(元マルニのクリエイティブ・ディレクター)は、単に布を裁断するだけでは満足しなかった。「私たちは一緒にeBayから1920年代、30年代、40年代のドレスを100着調達しました」。その制作に費やされたすべての労力をふまえ、このアップサイクルドレスを着られることを「本当に誇りに思う」とパロマは語っている。

トム・ブラウンのドレスを身にまとったチェイス・インフィニティ

メットガラのレッドカーペット初登場、初挑戦でベストドレッサーリスト入りを果たした出席者のひとりが、映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』やドラマ『テスタメント/誓願』でブレイクしたスター、チェイス・インフィニティだ。

今年のアワードシーズンのレッドカーペットでの活躍が、彼女のファッションレガシーを確立する始まりに過ぎなかったことを、スタイリング・デュオのウェイマン+マイカと、シュルレアリスム的なペイントがほどこされたトム・ブラウンのドレスで証明してみせた。

グレン・マーティンスによるメゾン・マルジェラを着用したリアーナ

メットガラのベストドレッサー候補の中には、遅れて登場してもなお選びたくなる人もいる。その最たる例がリアーナだ。ライブ配信が正式に終了した後、フェンティ・ビューティーを手がける実業家でもあるリアーナは、グレン・マーティンスによるメゾン・マルジェラの2025年秋コレクションのシワ加工ルックを身にまとい、ホテルを出た。

以前『マリ・クレール』のインタビューで、グレン・マーティンスは「人々に二度見させ、これはいったい何を見せられているのかと感じさせることを意図してデザインしている」と語っていた。メットガラの現役女王リアーナは、メタリックな繭に包まれたボディス部分に、装飾がふんだんにほどこされた衣装をまとって、デザイナーの極めて独特な美学を確実に体現していた。

※(   )内編集部注

translation & adaptation: Akiko Eguchi

億万長者ジェフ・ベゾス夫妻の資金援助も話題!「メットガラ」2026年のテーマが発表に
【メットガラ2025】リアーナ、ゼンデイヤらがダンディな装いで登場! レッドカーペットのベストドレッサーセレブ15選

関連情報

リンクを
コピーしました