地域文化とつながる温泉旅館で、日本の魅力を発見する旅。新たな感性が輝かせる伝統と出会う「界 加賀」
1800年代前半の文政年間に建てられた由緒ある建物は、修復、改装されている。庭に佇む茶室「思惟庵(しいあん)」では茶の湯の体験も可能だ
「王道なのに、あたらしい。」をコンセプトに、日本を代表する温泉地22カ所で展開している星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」。各地に受け継がれる伝統的な温泉文化を守りつつ新たな価値を創出し、一生モノの感動をゲストに伝えていく。今回ご紹介するのは、「界 加賀」。北陸の風情ある山代温泉にあり、百万石とうたわれた地で豊かな暮らしに育まれた華やかな文化を体感できる。この土地だからこそ出会える、「界」ならではの温泉旅館の新しい楽しみ方とは?
北陸新幹線の延伸により、ますます注目を集める北陸三県。なかでも、金沢と福井の中間に位置し、北陸有数の観光地、兼六園、永平寺、白川郷などから日帰り圏内にあるのが加賀温泉郷だ。その玄関口でもあるのが山代温泉。約1300年前の神亀2年(725年)に、古事記や日本書紀にも登場する霊鳥、八咫烏(やたがらす)が傷を癒やしていたという伝説が残る。この地で、魯山人が好んだ宿「白銀屋」を受け継ぎ、伝統を新しい感性で伝えているのが「界 加賀」だ。紅殻格子(べんがらごうし)が印象的な伝統建築棟は、国の登録有形文化財。「界」ならではの地域らしさ溢れる客室「ご当地部屋」は、「加賀伝統工芸の間」。加賀水引や加賀友禅、山中漆器が彩るインテリアと、九谷焼の客室表札や茶器が寛ぎのひとときを美しく彩る。とろりとした「美人の湯」を湛える大浴場には、九谷焼作家たちによる大きなアートパネルも。宿を出れば「湯(ゆ)の曲輪(がわ)」と呼ばれる風情ある街並みに、古き良き公衆浴場「総湯」「古総湯」が佇む。
夕食では「器と料理のマリアージュ」として、九谷焼や山中漆器の作家によるオリジナルの器を用い、伝統工芸の継承と発展にも一役買っている。また、冬の一人旅を応援する「ひとり蟹会席」プランも好評。使用する蟹は一人前1.5杯。先付けにも香箱蟹1杯が供されるという贅沢さだ。メインは活蟹を塩水に浸したしめ縄で縛ってジューシーに蒸し上げる「活蟹のしめ縄蒸し」。一人旅限定の6種のつけダレにも美味しさが溢れる。
その他にも個人で楽しめる要素は多い。「ご当地楽」として地域の文化を紹介するパフォーマンスでは、金沢市無形民俗文化財指定の勇壮華麗な加賀獅子舞を、地元の人々の協力の下、「界」による独自アレンジでスタッフが毎晩披露。器を大切に使い続けるために生まれた金継ぎ工房では天然漆による本格的な修復の見学も可能。地元文化に触れることのできる「界」の人気プラン「手業のひととき」では、伝統の漆器生産者を訪れ、自分だけの酒器を手にする経験が待っている。
ひとりでも、大切な誰かと一緒でも、滞在するだけで地元の文化と繋がることができる宿、それが「界」だ。あなたも、忘れられない加賀と出会ってみてはいかがだろうか。
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