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イタリアのジュエリー「ダミアーニ」。シルヴィア・ダミアーニさんが語る、美しさの神髄

photo: Tomoko Hagimoto

イタリア・ヴァレンツァで誕生した「ダミアーニ」。緻密(ちみつ)で独創的なデザインで世界中の女性の心を引きつける。ハイジュエリーの展示会のため来日した副社長のシルヴィア・ダミアーニさんにブランドの神髄について語ってもらった。

ダミアーニは1924年に創業。イタリアの職人による高度な手仕事と美意識が融合したブランドだ。シルヴィアさんは副社長として広報やイメージ戦略を担当。1987年には国際宝石学会(IGI)の宝石学ディプロマを取得したほか、経営学修士も取得。社会貢献活動にも熱心に取り組み、2019年、雑誌フォーブスの「世界で最も影響力のある女性100人」のひとりに選ばれた。

シルヴィア・ダミアーニ
シルヴィア・ダミアーニ


──ヴァレンツァとはどんな町ですか。
「ミラノとトリノの間にあり、昔から高級ジュエリーの産業集積地として名高い場所です。近年、国際的なブランドも工房を買収しています。ダミアーニの一族は1600年代からこの地に住んでおり、DNAに高級ジュエリーの作り手の姿勢や技が組み込まれています」


──ダミアーニの誇るべき点とは。
「私たちはクリエイターとして出発しています。デザインへのこだわりがあり、美しさを追求し、創作を大事にしてきました。だから、ジュエリー界のアカデミー賞と呼ばれるダイヤモンド・インターナショナル・アワードを、ジュエラーの中で唯一18回も受賞しているのです。その他にも、数多くの賞を受賞しています。作り手として石を自分たちで選ぶわけですから、石を選ぶ目も磨かれている。特にハイジュエリーにおいては、石の質とレベルがものをいいます」


──デザインの特徴は。
「立体的なデザインです。私が今身につけているミモザというコレクションもそうです。女性の体は立体的で、ジュエリーをつけて動くと、ジュエリーが女性の体にフィットします。女性とジュエリーが一緒に動いたときに美しさを放つのです」

「ダミアーニ」ネックレス
WG×ダイヤモンド×オパール ¥17,501,000(税込)


──幼いころから身近にジュエリーがある環境で育ちましたよね。
「美しいジュエリーを見てうっとりしていました。長い間、私たちが住む建物の1階に工房があり、両親が仕事をしていました。学校から帰ると工房に行き、机から落とすことなどないように注意しながらジュエリーを眺めていました。そうした環境で、両親のジュエリーへの情熱や愛を私たちきょうだいが受け継いだと思います」


──職人の様子も見てきた?
「職人の仕事はいつも間近にありました。とても大切に思っています。手に宿るインテリジェンスなんです。例えば、ロブスタークラスプと呼ばれる留め具のしまり具合などは、熟練した職人の直感による手の加減で出来が変わる。技術は大切。魂が手に宿るのです」

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