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KYOTOGRAPHIE(京都国際写真祭)で上海発アートユニットBirdheadの展覧会を開催~シャネル・ネクサス・ホール

オープン20周年を迎える東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールが「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」と新たな取り組みを展開。280年の歴史をもつ帯問屋を舞台に、上海のアートユニットBirdheadを紹介する展覧会を開催する。

京都の街全体を国内外から選び抜かれた写真が彩る「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。2013年のスタート時から毎年この写真祭に参加してきたシャネル・ネクサス・ホールでは、これまで紹介される機会が少なかったアジアの新しい表現にフォーカスする。

 Birdhead 作品
© BIRDHEAD Studio

4月13日(土)より開催される「Welcome to Birdhead World Again, Kyoto 2024」では、2004年に結成されたソン タオとジ ウェイユィの2人によるアートユニットBirdheadを紹介。

中国の経済と社会が世界に門戸を開こうとしていた時期に、彼らの故郷である上海の都市変容を記録したクロニクルで一躍注目を集めたBirdheadは、近年KYOTOGRAPHIE 2024のテーマにも共鳴する写真というメディウム(媒体)の『源』に立ち返って創作を行い、表現と抽象の微妙なバランスを追求している。

会場は江戸期から続く帯問屋・誉田屋源兵衛。宮大工の名棟梁、三上吉兵衛による建築は、大正ごろの気配を宿す母屋やモダンに改装した蔵などさまざまな要素が並び立つ。今回の展示はその建築的特徴や歴史的背景を生かした2部構成に。

BIRDHEAD マトリックス
© BIRDHEAD Studio

明治期から大正期にかけて建てられた「竹院の間」では、彼らの代名詞ともいえる124点のイメージからなる「Matrix」の新作に加え、写真画像を木材に直接シルクスクリーン印刷を施し、特殊なラッカー技術で定着させた「Bigger Photo」シリーズの最近の作品5点を展示。

Birdhead インスタレーション
© BIRDHEAD Studio

一方、現代建築が融合する「黒蔵」では、写真の神秘的な力を崇める空想の宗教「Phototheism」 という彼らの冷笑的な概念を提示。暗い空間で展開されるコラージュ画像やインスタレーションが、原始的な崇拝を想起させる。

Birdhead
© BIRDHEAD Studio

写真界のみならず世界の現代アートに存在感を放ってきた「Birdhead World」を紹介する展覧会。趣のある歴史的建造物で、独自の世界観を体感してみては。

text: Tomomi Suzuki

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KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024
https://www.kyotographie.jp/

Welcome to Birdhead World Again, Kyoto 2024
【会期】2024年4月13日(土)~5月12日(日)
【開館時間】10:00~18:00(最終入場17:30)
【休館日】4月18日(木)、4月25日(木)、5月2日(木)、5月9日(木)
【入場料】無料
【会場】誉田屋源兵衛 竹院の間、黒蔵
京都市中京区室町通三条下ル西側
【主催】シャネル・ネクサス・ホール
https://nexushall.chanel.com/program/2024/kyotographie2024/

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