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パリ1号店から10年目。「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」が麻布台ヒルズに旗艦店

©KOZO TAKAYAMA

「エルメス」や「ディオール」、「カルティエ」など、続々とラグジュアリーブランドのオープンが続く、東京・麻布台ヒルズのガーデンプラザ。同エリアに、唯一のビューティーブランド「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」が旗艦店をオープンした。

フランスの匠の技を集結した内装

「緑に包まれ、人と人をつなぐ『広場』のような街」をコンセプトに開発された麻布台ヒルズ。「施設のコンセプトを聞いて、とても惹かれ出店を決めたんです」と語るのは、創業者の一人でオープンに駆けつけたブランド・ディレクターのヴィクトワール・ドゥ・タイヤックだ。

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新店舗は、かつてパリ中心部にあった中央市場「レ・アール」にヒントを得たという、ガラスとメタリックなアーチからなるキューブ状の建物。緑と調和する深みのある色合いの外装には、ブランド名が大きく描かれ存在感を放っている。

ラムダン・トゥアミが手がけた内装デザインは、ヨーロッパで幸運の象徴となったグリーンと、19世紀の産業革命時代へのオマージュとして選ばれたブラウンを基調とした、落ち着いた空間だ。同店のために、塗装職人やブルゴーニュの家具職人、ガラス職人、大理石職人など、フランスの建築文化を支える匠の技を集結させ、まるでフランスの古くからある薬局を訪れているかのような世界観が広がる。彫刻を施したアーチや、幾重にも連なる陳列棚、ベルギーのバルベンソン村の大理石で仕上げた馬蹄形のカウンターなど、ディテールに至るまで作り込まれた同店は、どこかクラシカルな本店、パリ・ボナパルト店を彷彿とさせる。

©KOZO TAKAYAMA

新生ビュリーの1号店オープンから10年目

1803年に創設者のジャン=ヴァンサン・ビュリーが生み出し、黄金時代を経て、21世紀に創業者夫妻ヴィクトワール・ドゥタイヤックとラムダン・トゥアミが再生したという歴史を持つ「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」。その中で、パリ・ボナパルト店は、新生ビュリーにとっての第1号店であり、2人にとっても思い入れの強い店舗でもあるという。麻布台ヒルズ店のオープン日は、それから10年目に設定した。

「出店のオファーをもらった頃は、まだ何も周辺の出店店舗が決まっていませんでした。だから『まるでジョークね!』というのが、正直な感想です。それだけ喜ばしいことですし、ボナパルトのオープンから10年目にこれだけのお店が並ぶ中、唯一のビューティーブランドとしてここの場所にお店を構えることができたことを嬉しく思っています」と語る、ヴィクトワール・ドゥタイヤック。

ブランド・ディレクター ヴィクトワール・ドゥ・タイヤック

陳列棚の上部には創設者クロードと息子のジャン=ヴァンサン・ビュリーが受賞したメダルが装飾されている。1803年から221年におよぶブランドの歴史を大事にしながら、敬意をもって継承してきた「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」。麻布台ヒルズの旗艦店オープンもまた、歴史の1ページとして刻まれる出来事となるに違いない。

text: Mio Koumura

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