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思い溢れるホテル「The Okura Tokyo」【東京ダイニングアウト】

オークラロビー

2015年8月31日、私にとってはセンチメンタルで複雑な気持ちで迎えた「ホテルオークラ東京(本館)」の最終日。このホテルは祖父である谷口吉郎が手掛けたミッドセンチュリーを代表するすばらしい建築。父母、弟、そして次の「The Okura Tokyo」の設計に携わる叔父である谷口吉生の姿も、もちろんあった。約60年前の東京オリピックに合わせるかのようにオープンし、世界中の賓客をもてなしてきたオークラこそが、まさに『日本のおもてなし』を体現できるそんな場所。

世界の名だたるクリエーターやアーティストは東京における「自分の家」としてオークラを選んでいたので、解体されるというニュースが流れると世界中で反対する署名活動が行われたほど!どんなにオークラの建築が素晴らしいか、どんなに芸術的に優れた建築物なのか。自慢し合うようにオークラについて皆が語りだした。

オークラ サロン

新しく生まれ変わった「The Okura Tokyo」は、そんな声に答えたかのようにロビーは祖父のデザインしたそのままを模して、日本の美を集結した空間。ホテルというのは、旅先では、自宅なのだから、くつろいだり、仕事したり、家族と食事したり、時には友人を招いたりと、そのすべてが叶わないといけない。オークラはそのすべてを満たしてくれる。

オークラ ヘリテージウイング ロビー
客室 ヘリテージルーム


玄関に着くと、いつも迎えてくれるドアマンの方の笑顔に癒され、祖父のデザインした高い天井が特徴的でゆったりしたロビーは、上から見るとまるで梅の花が咲いたかのように、テーブルと椅子が配置されている。日本の美とおもてなしの真髄を体感できる、それが「The Okura Tokyo」。8月28日は私と主人の結婚記念日。今年は、ちょっと落ち着いて涼しくなった秋頃に記念日ディナーを計画中。どこのレストランを予約しようかな。

フランス料理 ヌーヴェル・エポック
お問い合わせ先

The Okura Tokyo(オークラ東京)
住所/東京都港区虎ノ門2-10-4
tel. 03-3582-0111
https://theokuratokyo.jp/

Profile

杉山絵美

外資系ラグジュアリーブランドの広報として活躍。世界中を食べ歩いて研究したレシピをもとに友人達に料理教室を開催。短時間で簡単にできるおもてなし料理を得意とする。 Instagram:@emisugiyama530

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