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料理家の室田 HAAS 万央里さん「人生は変えられる」 パリから長野へと移住した今が転機

人生100年時代と言われる昨今、働き方や家族のあり方、学び方など生き方そのものが多様に変化してきている。人生の転機をチャンスに変えた人たちは、次のステップをどう踏み出したのだろう?

パリで料理家として活躍する室田 HAAS 万央里さんは、2023年の夏に長野県信濃町に移住し新たな暮らしを始めた。もともとはモードファッションの世界にいたという彼女はなぜ料理の道へ、そして今なぜ長野に? 聞けば、人生の変化をゆるりと乗り越えてきたようだ。

オーガニック料理を振る舞う

室田HAAS万央里, NEXT STAGE,料理家2

長野県の北部にある黒姫山の麓に、野菜や果物をはじめとした食材を販売する、オーガニックマーケット「バラックマーケット」がある。隣接するバラック食堂にて料理を作る室田さんがいた。

パリではケータリング業やレシピ本を出版したり、企業へのレシピコンサルティングなどをしたりしていたなか、2022年に書著「パリの菜食生活 ふだんづかいのヴィーガン・レシピ」を出版。自身も「ほぼヴィーガン」だという彼女は、現在、地元野菜を用いたプラントベースのプレートランチなどを提供している。

パリから長野への移住は、バラックマーケットのオーナーであり、20年来の友人が懸け橋となった。そのオーナーもパリで知り合ったファッション業界仲間だった。

「1年という期間を決めて移住したんです。子供が生まれた時に、小学校に上がる前に日本に住みたいと思っていたので。夫は建築家でインターネットがあれば仕事はできるし、バラックのオーナーに話したら、『ちょうどレストランをしたいから、やってみない?』となり、黒姫に来ました。見切り発車というか、あまり深く考えず、じゃあもう行っちゃえと」

黒姫に決めた理由のひとつに、国際色豊かな地域の特性もあった。外国人が多く住み、海外からの観光客も訪れるこの場所は、フランス人である夫も暮らしやすく、移住後にはさまざまな縁がつながったそうだ。

室田HAAS万央里, バラック食堂

「あっという間に家も決まり、新たなプロジェクトもやってみようなどと広がって、夫も楽しそうにしているのでよかったです。風通しのいい『バラック』があったおかげですね。地元の人たちも、自然農法やオーガニック農法で作った野菜を売る場所・購入する場所がなかったそうなんですが、ここには売り場もあり、地域の交流の場にもなっているので。週に2日ですが、私もそんな素敵な場所で働かせてもらってます」

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Profile

室田 HAAS 万央里(ムロタ ハース マオリ)

東京生まれ。17歳でNYに移り住んだ後、インドネシア、再び東京を経て2003年に渡仏。モード界で働いた後、ケータリング業に転身、料理教室や出張料理をパリで行う。現在は主にオンラインでのヴィーガン料理教室、レシピ本執筆、企業へのレシピコンサルティングなどを手がける。ハム好きな4歳の娘、ほぼベジタリアンな夫と暮らしながら「みんなが喜ぶヴィーガン料理」をインスタグラムで発信している。2019〜2021年、朝日新聞デジタル&W で「パリの外国ごはん そのあとで。」を連載。著書に「パリの菜食生活 ふだんづかいのヴィーガン・レシピ」(青幻舎)、「Tokyo Les recettes culte」「Cuisine Japonaise maison」(ともにフランス、Marabout 社)がある。 インスタグラム:@maorimurota

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