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ryuchellがパラリンピックでも注目された車いすダンサーと語る「自分らしさを貫く生き方」

──ということは、2016年のリオパラリンピックの閉会式に出演されたのは、キャリアをスタートさせてすぐだったんですか。

かんばら:ダンスを始めて半年後に、リオパラリンピックの閉会式で、7万人の前で踊りました。ほんと素人みたいな状態で出演しちゃいました。大丈夫かなあって思いながらでしたけど……。

ryuchell:すごーい! 子どものころから踊っていたのかと思っていたんですけど、違うんですね。

かんばら:はい。小さいときから運動は好きでした。小学校の時は、車いすで逆立ちできていたので、友だちに見せていましたから。みんなで運動するとき、周りの友だちと同じ動きをするのは難しいのですが、形は違っても、違うルートで同じ目標を達成することを意識していました。例えば、組み体操をやるときは、友だちの動きを自分だったらどうできるだろうと常に考えて、似たようなポーズをとっていました。こういう積み重ねが、今のダンスにつながっているのかもしれません。

──パフォーマンスの内容はどのように決めていますか。

かんばら:子どもたちの前で踊らせてもらう時は「全然違う体だからこそおもしろい」ということを伝えられるように意識しています。社会のために踊るとかではないんですよ。単純に「何かすごい!」と、直感的に「かっこいい」ということを大事にしています。その感情の先に、少しでも何かの意識が変わればいいかな。

限界を超えたマイノリティーたちが集結。パワーがもらえる

──「THE CONCERT 2022」でオススメのパフォーマンスは。

ryuchell:BOTAN & DAZZLE」です。特にBOTANのダンサー・DAIKIさん。イベントでご一緒させてもらうこともあるんですが、彼はすごく熱があるんです。それはダンスの意気込みだけでなく、舞台の上でもちゃんとパワーがあって、見ているとその熱をもらえるんです。

BOTAN & DAZZLE 左一番上がDAIKIさん
BOTAN & DAZZLE 左一番上がDAIKIさん

DAIKIさんの特徴は、クランプダンスをベースとしてコンテンポラリーダンス、ブレイクダンスの要素を交ぜた動きです。今回はソロで踊るときとは違い、他のダンサーとの息の合ったパフォーマンスが見られる貴重な機会です。出演者それぞれの色が混ざり合って、ぶつかり合ってまた違う新しい見たことない色になっていくというところがあります。DAIKIさんのいつもパフォーマンスもすごくパワーがあって、魅力的なのに、それにまた違う色が重なって新しい色を表現してくださるのはすごく楽しみです。

ryuchell(りゅうちぇる)

かんばら:僕はブレイクダンスチームの「イル・アビリティーズ」です。自分がダンスをするときに、お手本にできる人っていないんですけど、彼らのパフォーマンスには刺激を受けます。実はこの前、世界でジュニアというダンサーだけしかできないと言われている技を彼らの前で僕がやってみせたんですよ。そしたらメンバーのみんなはひっくり返るくらい驚いていました。今度は、私が舞台袖から彼らのパフォーマンスを見て、楽しみたいです。

イル・アビリティーズ
イル・アビリティーズ

ryuchell:今までの人生の中で、挫折も含めていろんなことを乗り越えて、考えて、割り切って。そして、この場所にたどり着くまでたくさんの努力をしてきた。そんな皆さんが、もうとにかく舞台上では自分を表現する、楽しむ、そしてみんなに愛を届けるっていう、そんなキラキラ輝いている姿を見ると、きっと観客側もパワーをもらえるはず。日常を忘れて、自分を解放している皆さんの姿を見るのが、僕自身もとても楽しみです。

僕もそうなんですが、人って自分で自分の限界を決めてしまうことが多い。その限界を超えていく姿をみると、「人の限界って決めちゃダメだし、自分の限界も自分で決めてはダメだ」って思えます。見ていて楽しかった、感動したで終わるんじゃなくて、自分が挑戦してみようと思える勇気がもらえると思うので、ぜひ多くの人に来てほしいです。

かんばら:こんなに多くのマイノリティーのパフォーマーが日本に集まって、生で見られる機会は、この先もあまりないという気がするんです。ぜひ、このチャンスを逃さないでほしいです。会場に来て、観客として参加してください。

関連情報
  • 日本財団主催「TRUE COLORS FESTIVAL-超ダイバーシティ芸術祭-」詳細はこちらから。


Profile

ryuchell(りゅうちぇる) タレント・株式会社比嘉企画代表取締役。1995年生まれ、沖縄県出身。個性的なファッションと強烈なキャラクターで注目を集め、パートナーのpecoと多数のバラエティー番組に出演。1児の父となった現在は育児やSDGs・報道番組への出演など活動の幅を広げ、2020年よりNHK「高校講座・家庭総合」のMCを務める。自身のSNSでの”自己肯定感”に関する発信がたびたび話題となり、2021年に初の著書となる「こんな世の中で生きていくしかないなら」を出版。現在は女性誌等で4本の連載を持つ。


かんばらけんた フリーの車いすダンサー、サーカスパフォーマーとして活動。車いすの上での逆立ちや空中芸など、上半身を最大限に生かした技が特徴。先天性の二分脊椎症という障害をもって生まれる。テレビCM出演や学校講演も行っている。リオデジャネイロ2016パラリンピック閉会式、東京2020パラリンピック開会式、NHK紅白歌合戦「マツケンサンバII」に出演。

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