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パリで開催中のショーメ「ヴェジェタル」展で時代とジャンルを超えた植物の美にひたる

時空を超えた作品たちが見事に調和

続く2階では、5〜7つ目までのテーマ「耕作」「庭園」「千花模様」が展示され、こちらは時代ごとにさまざまな植物に魅了され作品作りが行われてきたことが、より強く窺える。

VÉGÉTAL
2Fは図書館のような静けさのある展示スペース© Jean-Luc Perreard / Scénographie Studio Adrien Gardère

たとえば「麦の穂」は豊穣や富のシンボルとされ、古代から偉大な歴史上の人物に捧げられてきた宝飾品に必ず使われてきた人気の植物だ。また鈴蘭、パンジー(当時、シャイな男性が愛の告白をする際に使われたそう)、薔薇や紫陽花など、その造形を徹底して研究し、見事に表現する作品に圧倒される。

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フランソワ=ルニョー・ニトによる麦穂のティアラ(1811年)© Jean-Luc Perreard / Scénographie Studio Adrien Gardère
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クリスチャンディオールの鈴蘭を刺繍したドレス© Jean-Luc Perreard / Scénographie Studio Adrien Gardère
フランソワ=レニョー・ニトによる繊細な紫陽花のブローチ ショーメ
フランソワ=ルニョー・ニトによる繊細な紫陽花のブローチ© Jean-Luc Perreard / Scénographie Studio Adrien Gardère

さまざまな植物のジュエリーと同じくアート作品も豊富に展示され、ジョゼッぺ・アルチンボルド作「春」と「夏」や中世の生物の多様性を表現したタペストリーから日本画やインテリアまで、ジュエリーとアート、東西南北、時空を超えた作品たちが見事に調和し不思議な世界観を作り上げている。

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ジョゼッぺ・アルチンボルド 「春」と「夏」(1573年)© Jean-Luc Perreard / Scénographie Studio Adrien Gardère
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タペストリー『Millefiori』(1530〜1635年)© Jean-Luc Perreard / Scénographie Studio Adrien Gardère

この展示を通して紀元前から人々は常に植物と自然に魅了され、その時々に宝飾品からファッション、アートや多様なメディアを通して表現していたことが窺える。

紹介してきたように展示されているのは、宝飾品、絵画、陶芸、彫刻、タピスリー、写真、装飾芸術、家具などバラエティ豊か。かなりの見応えだ。宝飾品はショーメのアーカイブから80点、さらに他のブランドや作者不明の作品も並ぶ。会期は9月4日まで。もしパリを訪れることがあればぜひ足を運んでみてほしい。

【VÉGÉTAL – L’ÉCOLE DE LA BEAUTÉ】
●会期:9月4日(日)まで
●所在地:Beaux-Arts de Paris 13, Quai Malaquais 75006 Paris
●開館時間:12:00~20:00
●休館日:月曜・火曜

text by Keiko Suyama

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Profile

須山佳子

すやま けいこ marie claireパリ特派員。東京生まれ、パリ在住20年。
大学を卒業後パリに渡り、INSTITUT FRANCAIS DE LA MODEでファッション経営のMBAを取得。ファッション界で働いた後、日本の美容とライフスタイルブランドを欧州市場へ紹介するコンサルティング会社と、ECサイトhttp://www.bijo.parisを立ち上げる。老舗百貨店「ル・ボンマルシェ」に定期的に招待されPop-upを企画し、昨年末に常設コーナー「Bijo;」をオープン。
公式Instagram:https://www.instagram.com/keikosuyama_paris/

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