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ヨガ・瞑想──この時代をサバイブしていくための、重要でシンプルな手段

日々のなかに瞑想を取り入れる

ロバート・ハリスさんは大学卒業後、東南アジアを長い間放浪したそうです。その頃(60年代から70年代)の多くの若者たちは、ベトナム戦争反対の態度を示し行動したけれど、その成果が得られず、長引くばかりの状況に嫌気がさし、心の平安を得るためには外にむかっての行動ではなく、自らの内面を深く探求するしかないのではと、ヒッピーとしてインドをはじめ世界各地を歩き、自分探しの旅をしていました。

ハリスさんもその一人として、放浪の経験から当時の音楽シーンや文化、ヨガ、瞑想、禅などの与えた影響の大きさなどを語られました。

辛酸なめ子さんは、多くの現代女性が抱える煩悩や、ヨガに傾倒する理由をその鋭い観察眼から解き明かし、実際の自身の経験(辛酸なめ子さんはもう12年も瞑想を実践しているそうです)から、その効能として集中力が増し、仕事もスピードアップし、今までの絵より丁寧な描き方に変わったと話されました。

会の後半には、以前『マリ・クレール』誌でも「『マインドフルネス』への道」というタイトルで連載記事を書かれ、ヨガを日本に広めた一人でもあるヨグマタ相川圭子さんから、メディアミーティング出席者への直接の瞑想指導もありました。

相川さんは「国際ヨガデー」においてニューヨークの国連本部本会議場でスピーチをし、国連関係者への瞑想指導を行った瞑想の第一人者であり、世界で2人しかいないヒマラヤ大聖者の一人でもある方です。 

本誌で連載もしていた相川氏。自身がヒマラヤ大聖者になるまで綴った『慈愛に生きる ヒマラヤ大聖者 相川圭子自伝』著◎相川圭子 ¥1,650(中央公論新社)

そんな方の指導で、一瞬でも心の中を無にするための瞑想ができたのは、現代のような複雑な社会を生きている当日の参加者の方々にとって、貴重な経験になったと言えるのではないでしょうか。

ヨガ、瞑想は、この時代をサバイブしていくための、重要な、そしてシンプルな手段だと、私自身も思っています。

2022年7月28日

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Profile

田居克人

たい かつと marie claire編集長 出版社勤務の後、PAN-AMやUNITED AIRLINEの機内誌のアートディレクターを務め、その後『ELLE JAPON』や『marie claire japon』などのファッション誌の副編集長、編集長を歴任。現在は読売新聞東京本社から発行される『marie claire』『YOMIURI STYLE MAGAZINE』編集長。 1999年よりファッションメディアの責任者で構成される「日本ファッション・エディターズ・クラブ」の代表理事、日本外国特派員協会会員。

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