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あわや失神!?トム・クルーズ36年ぶり「トップガン」続編の飛行シーンが胸熱

再会した女性とのロマンス。そして極秘指令が…

迫力たっぷりで激しい空撮に対して、ユーモアもあって、ほっとさせてくれるのが、ジェニファー・コネリー演じるペニーとのロマンス。マーヴェリックと彼女は、かつて何らかの因縁があったらしく、互いに惹かれあいながらも別れていたという設定だ。ペニーはトップガンの近くで酒場を経営しており、再会したマーヴェリックとの距離が近づく。

そしてクライマックスはやはり、極秘ミッションを実行する場面だ。ここから先はネタバレになるかもしれないので詳しく説明できないが、この場面を見た人はもしかすると、歴史的ヒットシリーズの第1作、『スター・ウォーズ エピソード4/新たな希望』(1977年、ジョージ・ルーカス監督)での、デス・スター攻撃場面を思い出すかもしれない。

ただ、これは個人的見解だが、製作陣が意識したのは、ウィリアム・ホールデン、グレイス・ケリー出演で朝鮮戦争が描かれた『トコリの橋』(1954年、マーク・ロブソン監督)だと思う。実際、ルーカス監督もこの映画を参考にしたのではないか、とも言われている。厳重に守られた敵国の要衝を攻撃する場面が、今回のミッションとそっくりだと感じた。主人公の戦闘機が被弾して敵地で不時着することまで同じ。だが、そこからが今作の第2のクライマックスとなる。やはり大スターのトム・クルーズ。代表作の一つである『ミッション・インポッシブル』シリーズばりの、思いがけない展開となっている。

『トコリの橋』は、戦闘場面以外は日本が舞台となっていて、箱根の富士屋ホテルや、当時実在した新橋のキャバレーショウボートなどでロケ撮影されている。DVDで見ることができるので、関心がある人はご覧になっていただきたい。

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Profile

福永聖二

編集委員、調査研究本部主任研究員などとして読売新聞で20年以上映画担当記者を務め、古今東西9000本以上の映画を見てきた。ジョージ・ルーカス監督、スティーブン・スピルバーグ監督、山田洋次監督、トム・クルーズ、メリル・ストリープ、吉永小百合ら国内外の映画監督、俳優とのインタビュー多数。2

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