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Culture

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外食万歳! 美食を堪能できる映像作品3選【3】

食欲の秋、飲食店への規制も緩和されたいま、美味しそうな料理が並ぶ映像作品を紹介中。最後は、実話から生まれたドラマを。奮闘する女性たちの姿に人生のほろ苦さというスパイスを感じる一作

メリル・ストリープが実在の人物を完コピ!『ジュリー&ジュリア』

1960年代に英語で書き下ろしたフランス料理本を出して人気料理家となったジュリア・チャイルド。その40年後、ジュリアのファンで彼女の料理本のレシピを1年間ですべて作るという目標を掲げ、その日々をブログに綴って作家となったジュリー・パウエル。『ジュリー&ジュリア』は、実在の人物であるこの二人の奮闘を描いた物語だ。

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49年、アメリカ人のジュリアは外交官の夫に伴ってパリに移住する。食べることが大好きで、フランス料理の魅力にはまった彼女は、名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」の、上級者の男性しかいないプロ養成クラスに入学。最初は周囲から呆れられるほどの“劣等生”だったが、負けん気の強さを発揮して修練を積み、先生も認めるほどめきめきと腕を上げる。

学校を終えたジュリアが次に目指したのが、英語で執筆したフランス料理本を作ることだった。彼女が料理学校に行くことにしたのは、英語を母国語とする自分がフランス料理を勉強したくても読めるレシピ本がなかったからだ。本を出したことはない、もちろん出版社のツテもないジュリアが、挫折を繰り返しながらも理解ある夫ポールと志を同じくする仲間たちに支えられ、61年に524のレシピを収めた家庭向けフランス料理本を出版。たちまちベストセラーとなり、彼女は一躍人気料理研究家となった。

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時は変わって2002年のニューヨーク。OLのジュリーは冴えない生活を送っていた。かつて小説家になる夢を抱いていたが断念。夫と二人でクイーンズにある老朽化したアパートに住み、公団の電話オペレーターとして働いている。定期的にランチ会を開く友人たちとの“格差”は開く一方で、不満と焦りは募る一方。そんなある日、友人のブログが人気だという噂を聞き、「私だって」と思いついたのが、大好きな料理研究家ジュリアの料理本のレシピを1年間ですべて作ることを目標に掲げ、その日々を赤裸々に綴るブログの開設だった。

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意気揚々と始めたものの、毎日が悪戦苦闘の連続。家庭向けと謳いながらも、超一流料理学校で学んだお金持ちの外交官夫人が考案した本格的かつ高価な食材を使ったレシピなので、素人が再現するのは至難の業なのも当然である。思うように作れない、でもブログに上げなければいけないプレッシャーで荒れるジュリアの姿は、軽い気持ちで有名シェフによる上級者向け料理本に手を出したことがある人なら「わかるわかる」と共感できるはず。夫に八つ当たりしてケンカになったり、自暴自棄に陥ったりしながらも、辛抱強く続けたジュリーのブログは、徐々に注目を浴びるようになり……。

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ジュリアに扮するメリル・ストリープが本人の口調や仕草を完コピしていて、いつもながら彼女の演技は「参りました」の一語に尽きる。本物のジュリアがテレビの料理番組に出演している動画がネットに上がっているので、見比べるのも一興だ。

ラスト近く、ジュリーとジュリアに、ある接点が生まれる。どちらの気持ちももっともな気がして、だからこそほろ苦い。あなたはどう感じるだろうか。

『ジュリー&ジュリア』Prime Videoにてレンタル・購入配信中 Blu-ray 2,619円/DVD 1,551円 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント


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Profile

香月友里

かづき ゆり。フリーライター。出版社の編集者を経てライターに。同居する5匹の犬猫たちにお仕えしながら、映画とドラマと演劇とJ-POPにどっぷり浸る日々を送る

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