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森山未來×伊藤沙莉スペシャルインタビュー!話題のベストセラー恋愛小説がついに映画化『ボクたちはみんな大人になれなかった』

〈左〉森山未來/シャツ¥42,900、パンツ¥46,200 ともにETHOSENS 、Stylist: Mayumi Sugiyama、Hair & Make-up: Motoko Suga〈右〉伊藤沙莉/Stylist: Akane Yoshida、Hair & Make-up: aiko

幅広い世代の共感を得て、大ベストセラーとなった燃え殻のデビュー作品『ボクたちはみんな大人になれなかった』が、待望の映画化。11月5日(金)Netflixと劇場同時公開!

この作品は2016年に初版発行されて以来、幅広い世代で共感を呼ぶベストセラー恋愛小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』を映画化したもの。昔の恋人「かおり」をFacebookの中に見つけてしまった主人公役の「佐藤」が25年の月日を振り返るラブストーリーだ。

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原作小説のセンチメンタルな文体や構成を、映像ならではの方法で表現。バブル崩壊後の1990年代を始め当時のカルチャー、ファッション、音楽など忠実に再現しているところも、この映画の見所だ。誰にでもある青春時代のたわいも無い会話、記憶に残らない場所・・・。心の中に忘れていた”何か”を、映画を通して感じて。

©2021 C&Iエンタテインメント

森山未來×伊藤沙莉スペシャル対談

今回、映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』で主人公の「佐藤」を演じる森山未來と、昔の恋人「かおり」を演じる伊藤沙莉のスペシャル対談が叶い、撮影の秘話やプライベートなエピソードなどを語ってもらった。

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主人公の「佐藤」を21歳から46歳までの25年間を演じていますが、どのように役作りしましたか?

森山:容姿の変容というよりも、時代や場所によって人間関係が複雑化してくことで、自分自身の立ち方や関わり方が多様的になっていく。それを見てもらいながら、“大人ってなんぞや”っていうことを考えてもらいたいです。それから、こんなに顔のスキンケアに注力したのは初めてでした(笑)。あの手、この手を使って20代の外見を整えたので、ぜひ、作品を見て確認してもらえたら嬉しいです。

映画の中で、「キミは大丈夫だよ、おもしろいもん」という言葉がありますが、実際に心に残る一言を言われたことはありますか?

伊藤:ちょうど子役時代に打ち上げがありました。その時に、俳優の永山瑛太さんもいらして。瑛太さんが帰る時に、「頑張ってね」って言ってくれたのですが、すぐに、「いや、頑張らなくていいよ。そのままでいてくれたら嬉しい」と言い直したんです。その言葉が今でも忘れられなくて。“しゃかりきに頑張らずに、仕事を楽しむ”ことが大切だよって瑛太さんは私に伝えたかったのかなと思います。

心が張り詰めている時には、こういった一言がすごく響きますよね。

森山:僕は、16歳の時です。大阪松竹座の舞台に立っていた時に、同じ楽屋に俳優の山内圭哉さんがいらっしゃって。それで、「僕って、役者としてどうなんでしょうか?」みたいな質問をしました。返ってきた言葉が、「20歳になった時にどんな芝居をしているか、どういう役者になっているかやな」。この言葉が心に残っていますね。

タイトルにも「大人」という言葉がありますが、小さい時に想い描いた「大人像」と今のご自身を比べて、ギャップはありますか?

伊藤:ギャップ・・・ギャップだらけです(笑)。想い描いていた「大人像」に全くなれていないです。いつになったら「大人」になれるんだろうって、よく考えます!毎年、年末になると「もっと〇〇歳ってこうだよね?」みたいなことを話しています。本当に毎年言っている。来年もまた同じ話をしていると思います(笑)。

森山:思い返すと、例えば15歳の時は20歳のやつを馬鹿にしていたし、20歳の時は、25歳とか30歳のやつを馬鹿にしていたような節がどこかにありました。今は、その時の自分を馬鹿にしたいですね(笑)。

映画の中で行き先を決めずに旅に出るシーンがありますが、映画の様に旅先を決めずに、場当たり的に旅をしたことはありますか?

森山:国内は結構あります。24、25歳くらいの時、急に宮沢賢治記念館に行きたいと思って、岩手県の花巻市にパッと一人で行きました。花巻に夕方に着いて、何も決めていなかったので、宿を相談しに観光協会に向かいましたが閉まっていて・・・。しょうがなく、タクシーの運転手が教えてくれた宿に行きましたが、すごくいい感じの宿でした。でも普段、アポ無しで泊まる人がいないみたいで、一人で泊まりに来たことをすごく怪しまれたのを覚えています(笑)。

1999年から2000年に移行する際の「ノストラダムス」の大予言について、映画の中でも触れていますが、その時は何をしていましたか?

伊藤:うちは全然騒いでませんでした(笑)。

森山:1999年から2000年に移る年越しのタイミングは、パルコ劇場で舞台をやっていました。ノストラダムスで世間が盛り上がっているのはなんとなく知っていましたが、稽古が毎日あったのでそれどころじゃなかったです(笑)。それこそ僕、円山町のマンスリーマンションに母親と2人で泊まっていて、その舞台が子役ではなく役者としての初めての舞台だったこともあり、結構精神的にも参っている頃でした。

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25年前に流行った音楽やファッション、お店が登場していますが、今の流行と比べてどんな印象ですか?

伊藤:まず、衣装合わせが多くて3回ぐらいですが、今回は5回もありました。きっと、当時の衣装を忠実に再現したいという思いからなんでしょうね。スタッフのみなさんが、妥協して「これでよしとしよう」とならずに、もっともっと追求していこうと話し合っていたのだと思います。リアルに再現しようとする気持ちが強い現場だと感じました。

森山:「佐藤」の世代は僕よりもだいぶ上の世代ですが、あの頃のファッションって今よりも、みんなもっともっと必死だった感じがします。集まる情報とかも限られていて、頑張って情報収集しているからこそ、ファッションに対しての熱量とか、かける労力が半端じゃなかっただろうと思います。当時誰かが履いているバスケットシューズを狩る、いわゆる「バッシュ狩り」みたいなニュースがよく流れていましたよね。それも、ファッション熱が高かったからこそだと思います。

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』
11月5日(金)NETFLIX全世界配信開始&シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほかロードショー出演:森山未來 伊藤沙莉 東出昌大 SUMIRE 篠原篤
配給:ビターズ・エンド
©2021 C&Iエンタテインメント
公式サイト:https://www.bokutachiha.jp

Interview & text: Miyuki Kikuchi

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