美しくミステリアスな神尾楓珠！　ドラマ『顔だけ先生』と併せて観たい作品とは

顔以外はポンコツの非常勤講師

舞台はとある高校。教師たちの負担を減らすため、ひとりの非常勤講師が雇われる。

ところが学校に現れたその男・遠藤一誠は、髪はビショビショ、赤いポロシャツに七分丈ズボン、足元はビーサンといういでたちで、背負っているのは巨大なウォータープルーフバック。なんと登校前にリバーラフティングをしてきたという。さらに教壇に立つなり黒板にSNSのアカウントだけ書いて自己紹介終了。授業を始めればカリキュラムそっちのけで自分がハマってる『関ヶ原合戦図屏風』について好き勝手に語るばかり。顔は満点だけど、自分の好きなことにだけ全集中で教師らしいことは一切しない、自分至上主義のポンコツだったのだ。

そんな遠藤先生が、学校で次々と起こる突拍子もない事件を、さらに混乱させたり解決したりするドラマ『顔だけ先生』で、主役の規格外な先生・遠藤を演じるのが神尾楓珠（かみおふうじゅ）だ。

表と裏、2つの顔を使い分けて年上の女性を翻弄する

2015年、24時間テレビドラマスペシャル『母さん、俺は大丈夫』（日本テレビ）でデビューして以来、テレビや映画でひっぱりだこの神尾クンは、美しすぎる顔立ちに注目が集まりがちだけど、高い評価を受けている演技力も要チェック。で、オススメなのが映画『裏アカ』である。

青山のアパレルショップの店長・真知子は、会議で自分の意見がスルーされるわ、後輩に仕事を取られるわと、存在を否定されるような出来事が続いてストレスを溜め込んでいた。ある日、ふと思い立ってSNSの裏アカウントを作り、胸の谷間をクローズアップした写真を投稿。するとフォロワー数がみるみる増えていき、快感を覚えた真知子は過激な写真を連投するようになる。そんな真知子に「一度だけ会えませんか？」というメッセージが届いて……。

裏アカウントを使って出会う男女の姿を通して欲望と葛藤を赤裸々に描いたこの作品。SNSのフォロワー数がその人の価値を表すバロメーターとなった昨今、承認欲求に飢えた人がフォロワー数を増やすために手段を選ばない、というケースはあるあるだ。フォロワー数を横目に見ながら投稿画像のエロ度をエスカレートさせる真知子は、エキセントリックだけど実はリアルなのかも。

そんな真知子をさらなる深みに誘うのが、神尾クン演じる年下男性だ。素性のわからない謎めいた“裏の顔”と、百貨店のMDとして颯爽と働く“表の顔”を使い分け、生きていることに何の意味もないと淡々と語る青年は、美しさとミステリアスな雰囲気をあわせ持つ神尾クンが演じたからこそ説得力があったと言い切れるほどのハマり役。疲れきった心の隙間に神尾クンのような年下のコが入ってきたら誰だっておかしくなるわ、と納得させられる。

満たされない心を持て余している時にこの映画を観ると、神尾クンの悪魔な魅力にやられてヒリヒリしちゃうかも。心身ともにコンディションを整えて観ることをオススメしたい作品です。

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