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史上初! 男女同数参加の「パリ2024オリンピック」平等までの道のりを振り返る

13. 2012年:オリンピックプログラムの全競技に女子の出場が認められる

わずか12年前に女子ボクシングが導入されたばかりだが、2012年のロンドン大会はオリンピック・プログラムのすべての競技に女子の出場が許可された、初めての大会となった。さらに2012年は、すべての参加国で女性選手が出場した初めての年でもあった。

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イギリスの元プロボクサー、Nicola Adams(ニコラ・アダムス)OBE(名誉大英帝国勲章オフィサーを授与された人の称号)がフライ級で金メダルを獲得した瞬間については、たくさんの人々が思い起こすことだろう。そして、その年、彼女はほかの多くの女性アスリートとともに、歴史を作った。「ゲームチェンジャーですよね」と先述のジャネット・クワッキーMBEは言う。「突然、道筋があることがわかったのだから。女性ボクサーになりたければ、ボクシングをやればいいんです」

14. 2024年:IOC、選手たちをネット上の嫌がらせから守るAIシステムを導入

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Ofcom(英国情報通信庁)の2022年版オンライン国家報告書によると、女性は男性よりもオンラインでのいじめの悪影響を受けやすいことが明らかになった。IOCの新しいAIシステムはすべてのアスリートを対象としているが、大会に参加する女性たちにとっては歓迎すべき前進だ。

この技術は、あらゆるメジャーなプラットフォームの数千ものSNSアカウントを監視し、脅威を特定してフラグを立てることで、嫌がらせに可能な限り効率的に対処できるようにする。しかし一部のSNSのプラットフォームでは、ヘイトスピーチへの対応や加害アカウントの制裁がひどいことで有名なため、AIシステムがどのように役立つのかは興味深い。

さらに、2024年パリ大会の参加者全員を対象としたメンタルヘルスの専用ヘルプラインが設けられ、4年間アクセス可能な状態が保たれる。

オリンピックの平等のために、次に何が必要か?

オリンピックにおける男女平等参画は歓迎すべき前進だが、まだやるべきことはある。

史上初となる男女平等のオリンピックについてどう思うかとクリーガー氏に尋ねると、彼はこれをマーケティング・キャンペーンだと考えていると言う。「男女平等についての疑問はあらゆるところで投げかけられており、あらゆるフォーラムで議論されています。IOCはもちろん、フランスの組織委員会とともに、このような形でオリンピックを宣伝しようとするでしょう」。とはいえ、彼はまた、1896年の第1回大会から私たちは大きく進歩しており、IOCがその進歩に重要な役割を果たしてきたことも認めている。

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「しかし、私にしてみれば、まだ問題は残っているので、彼らのプロモーション方法はやり過ぎです。『これは男女平等であり、我々はついに達成したのだ』と言っているかのようです。例えば、コーチを見ると、女性コーチと男性コーチの割合の差はまだ大きい。今、私たちが直接影響を与えることはできませんが、まだまだやるべきことはたくさんあると思います」。2020年東京大会では、女性コーチはわずか13%だった。

さらにクリーガー氏は、IOCが草の根レベルでより多くの女子をサポートし、より多くの女性を指導的立場に置くことで、オリンピックにおける男女平等をさらに改善できると感じているという。「IOCは130年の歴史がありますが、例えばIOC会長に女性が就任したことはありません。次の会長は女性であるべきだとは言いません。可能な限り最高の人物であるべきです。しかし、その地位に最適な人物が就けるよう、女性を昇進させるべきだと思います」

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クワッキー氏が2008年北京大会に出場したとき、彼女にとってオリンピックは公平な競技の場のように感じられたという。しかし、男女のスポンサーシップの格差は、女性アスリートに、チームメイト(男子アスリート)が必ずしも直面しない新たな課題を突きつけた。「オリンピックを離れれば、男子選手は常に女子よりも多くの報酬を得ていました」。彼女がいうには、「彼らはより大きなスポンサーシップを手にしていた。いつもそうでした。私が英国チームの何人かの男子選手よりも多くのことを成し遂げていたにもかかわらず、私の報酬はかなり少なかったのは、おもしろくなかったですね」

クワッキー氏は、女子スポーツ全体が進歩していることには満足しているが、完全な男女平等を達成するためには、もっと男性の味方が必要だと言う。「力のある場所にはたくさんの男性がいます。必要なのは支援です」と彼女は語る。「そのような素晴らしい味方が現れて、『いや、それは受け入れられない』と言ってくれることが必要なのです。彼らが安心して、声を上げられるようになる必要があります」

2024年パリ大会は、オリンピックにおけるジェンダー平等のための重要な節目であることは間違いないが、それが最終形であるはずはない。

translation & adaptation: Akiko Eguchi

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