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ファッションとアートの境界線を超えて。小泉智貴の初の展覧会

「トモ コイズミ」のデザイナー、小泉智貴の初の個展が2月10日まで、東京・品川のテラダアートコンプレックスⅡ内のギャラリー「YUKIKOMIZUTANI」で開催されている。ラッフルを大胆に使いながら、ジェンダーを超えたボリュームのあるカラフルなドレスで世界の著名なアーティストたちに支持される小泉の新たな挑戦の場となっている。

展覧会のテーマは「ファッションとアートの境界線」。真っ白なギャラリーの空間をクローゼットに見立てた19点の作品が展示されている。壁に飾ってあるもののほか、天井からつるされて浮遊しているものも。いずれも、小泉のドレスの代名詞であるラッフルの生地などをキャンバスに見立て、手に絵の具をつけたりスプレーで描いていくという手法だ。2023年9月にパリでプレゼンテーションを行った「Dress as a painting, Painting as a dress」の作品を再構築した形となっている。作品の数々は、ラッフル地ゆえの独特の立体感とインパクトを生み出し、ドレスで見るのとは違った世界を醸し出している。

小泉は1988年生まれ。14歳から独学で服を作り始めた。千葉大で美術を専攻。2011年には自身のブランド「トモ コイズミ」をスタートさせ、ファッションデザイナーとして本格的に活動を始めた。2019年にインスタグラムを通じて才能を見いだされ、ニューヨークでデビューショーを開催し、世界的に注目を集める結果となった。また、2021年の東京オリンピックの開会式では、国歌斉唱するMISIAの衣装を担当し、話題を集めた。

小泉は常に「アートとして扱えるファッションを」という思いを抱いてドレスを作り続けていたという。「美術館での展示でも服だと触ろうとする人がいる。ファッションは消費されるもので、アートほどリスペクトがないのではないかと感じることがある」。今回の展覧会では、アートとファッションの境界線を行き来し、模索しながら新たな価値を創り出そうとする小泉の新境地となりそうだ。

会期中には、小泉本人によるパフォーマンスも行われる予定。開催スケジュールはホームページをチェックして欲しい。


ラッフルドレスで世界中のセレブリティを虜にする「トモ・コイズミ」の小泉智貴にスペシャルインタビュー!

関連情報
  • 【会期】2024年2月10日まで
    【住所】東京都品川区東品川1-32-8 TERADA ART COMPLEX Ⅱ
    【開館時間】12:00~18:00 ただし日・月・祝日は休廊
    【HP】https://yukikomizutani.com/japanese/

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