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冨永愛が描く女性の未来と社会変革

 支援にとって大切なのは、与えることではなく、共に学び自立すること

ジョイセフと冨永さんが行う支援は、貧しく厳しい環境や状況下にある人々に、物資やお金を寄付する単発的なことではない。格差のある社会の中で女性の健康と人権を守ることを使命とするNGOとして、もっとも重要なのは、貧困や慣習、予期せぬ妊娠で、教育の機会や自立の道が阻まれてしまった若者や女性が、自ら学び、考え、生活や人生を選べる力を得ること、持続的に自らの命を守れるよう支援することだ。だからこそ、健康が重要であり、健康であるために知識を得ること、そして学び、働ける力を付けるために、世界の各地に赴き、啓発や教育を推進している。

 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利:SRHR)と書くと、少し難しいことのように感じるかもしれないが、私たち人間にとって生きていく上で大切な基本的な人権。世界で最も死亡率の低い長寿国である日本ではぴんと来ないかもしれないが、特に、多くの格差の中に置かれる開発途上国の国々の女性たちが、この健康と権利を得られない現状があるため、環境を変えるための支援活動が多様に展開されている。

ジョイセフの活動の中心は、持続可能なコミュニティをつくるための「人づくり」だ。​​

課題を持つ地域に赴き、地域コミュニティを拠点として、保健活動を行う人材を養成している。彼らにより継続的な啓発や教育が実践されることで、住民たち、男性も女性も次第に意識と行動が変わっていく。住民たちの手で地域コミュニティ全体の健康が守られ、一人一人の女性たちの人生を切り開き、その先に世界の変革が訪れることを信じて行われる活動なのだ。

 ジョイセフの取り組みや活動は海外に向けたものだけではない。

「これまで10年以上携わってきていますが、着実な成果を感じています。それは、13年ぶりにザンビアに訪れて変化を感じたこともそうですが、日本においてのI LADY. の活動も含めて、日本でのジョイセフの取り組みの広がりにも注目していただきたいです」

冨永さんが話す「I LADY.」は、世界的にみて優秀と評価される国民皆保険制度を有する日本国内においても見られる、男女格差やSRHRをめぐる深刻な状況を打開するために始まった活動だ。「自分を大切にし、自分から行動し、自分の人生を自分で決める」をメッセージとし、諸外国の中でも特異である日本の状況を知って自分のジェンダーバイアスやSRHRの状況を知り、また情報が氾濫する現代社会の中で、適切な情報や自分に合うものを選び抜く力=ライフスキルの獲得を支援する活動だ。

ジョイセフと共に活動を続ける冨永さんは世界中の若い女性たちに向けて、こんなメッセージを語ってくれた。

「世界中の女の子が、よりエンパワメントされること、健康で、やりたいことを自由に選択できる世界になることを、心から願っています」

 私たち自身が改めて学ぶこと、そして興味や関心を寄せて、出来るところから活動に参加していくことが、ジョイセフを通じて未来に良い変革を起こす一歩になると信じていきたい。

photos: mumuko
interview&text: Ryoko Morita

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Profile

冨永愛

17歳でNYコレクションにてデビューし、一躍話題となる。以後、世界の第一線でトップモデルとして活躍し、今年、25周年を迎える。モデルの他、テレビ、ラジオ、イベントのパーソナリティ、俳優など様々な分野にも精力的に挑戦。日本人として唯一無二のキャリアを持つスーパーモデルとして、チャリティ・社会貢献活動や日本の伝統文化を国内外に伝えるなど、活躍の場をクリエイティブに広げている。公益財団法人ジョイセフ アンバサダー、エシカルライフスタイルSDGs アンバサダー(消費者庁)、ITOCHU SDGs STUDIO エバンジェリスト
公式Instagram:@ai_tominaga_official

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