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トルコに新しいグルメシティが誕生! 今年受賞したミシュラン星付きレストランを厳選リポート

TURK FATİH TUTAK(トゥルク・ファーティヒ・トゥタック)@イスタンブール

トルコ版ミシュラン
10品のコース(5,900リラ、サービス料12%別)では、7種類のワインペアリング(3,900リラ、サービス料12%別)も付けられる。写真左は古くから食べられているなす料理をアップデートしたもので、新鮮ななすをトーストし、発酵させた水牛ミルクのクリームとトマトのジャムを添えた一品。写真右は、「From my mum」というシェフが幼少期に母親が作っていたマンティという料理からインスパイアされたシグネチャーディッシュ。

トルコで唯一の二つ星を2年連続で受賞する「トゥルク・ファーティヒ・トゥタック」。2019年のオープン以来、地元の生産者から届く食材を正確なアプローチと感謝の念とともに繊細に扱い、トルコの伝統料理をアップデートし続けている名店だ。イスタンブール出身のシェフ、ファーティヒ・トゥタクは、コペンハーゲンの「noma」や東京の「龍吟」などでの修業をへて、西洋とアジアが交わるトルコ料理を独自の洗練されたスタイルで表現する。

トルコのルーツがあるバルカン地方やアナトリア、地中海地方の文化や歴史、シェフの幼き日の思い出を下支えに、なじみ深い味を新世代へとつなぐクリエイティビティは、ケバブだけではないトルコ料理を世界に示す使命があると話すシェフの思いの賜物だ。ゼロウェイストな手法や発酵、ドライエイジングなどの保存技術にもすぐれ、酸味の使い方やスモーキーなフレーバーがキーとなっている。

トルコ版ミシュラン

特筆すべき料理をいくつか紹介しよう。まずは、シェフの母親へのオマージュでもある家庭料理のマンティが主役の一品は、シェフがこの店をオープンする前に考案されていたというシグネチャー。羊肉が詰まったパスタで、スモーククリームとトマトのタプナードとともに供される。そのほか、発酵野菜のソースを合わせたラムのグリルや、カフィアライムの爽やかな風味をまとわせたサバのコンフィ、トルコの国民的スナックであるボレックも、ゆでアーティチョークと玉ねぎクリーム、白チーズとキャビアで格上げされた味わいに。

また、デザートのタイミングには、全てのゲストがオープンキッチンへと招かれ、ファーティヒシェフをはじめ料理人たちが最新のテクニックを駆使し、食材に次々と魔法をかける様子を眺めさせてくれるのも一興だ。古代トルコ文字を用いた陶器の皿やモザイク床石といった装飾なども、都市にいながら時空や空間を超えるイマーシブな気分に導いてくれる。心と魂、感情を揺さぶられるような、トルコが誇るエモーショナルなガストロノミー体験をぜひ。

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