「これ(感情の伝染)は、ある人が他の人の感情に影響される心理的なプロセスです。例えば会食の場面で、誰かが何かに対して個人的な嫌悪の感情を抱いていたとすれば、グループ全体が食べるのをやめるように、感情は直接コミュニケーションに使われているため、生存に必要な機能でしたが、今日では繊細な人々にとって本当に重荷になることがあります」と、認知・行動療法を専門とする心理学者で心理療法士であり、『Le guide de ta santé mentale』(編:Marabout)の著者であるDelphine Pyは語る。
私たちの脳には(これは1990年代にヒト以外の霊長類で実証され、その後2010年にヒトでも実証された)「ミラー」ニューロンがあり、ある意味、他人の行動を写真に撮り、それを真似る。友人が悲しんでいれば、ミラーニューロンによって、私たちは無意識のうちに友人の悲しみの表情を真似ることができる。そしてこの身体的な表出が、大脳辺縁系に同じ感情を引き起こす。これは離れた場所でも起きるのです」と、社会心理学の研究者であるChristophe Haagは2019年のSciences et Avenir誌で説明している。