×

京都で温泉とアートを楽しむ旅はいかが? 老舗旅館 「すみや⻲峰菴」へGO

アートを独り占めできる部屋が誕生

2021年4月には、世界的に活躍する現代美術家・柳幸典氏とコラボレーションし、ロビー兼ギャラリー「百代(はくたい)」をリニューアルオープン。大規模なリノベーションを行った。注目は、140平方メートルの広さを誇る露天風呂付きスイートルーム「呼風」。柳幸典氏の作品世界を、滞在しながら体験できる「アートルーム」だ。

エントランスに一歩を足を踏み入れるとアート作品が出迎えてくれる。ロビー兼ギャラリー「百代」エントランスの全体像
美術館かと錯覚を起こしそうなロビー兼ギャラリー「百代」の様子

ロビーと共通する鉄製の扉を入ると、柳作品の象徴ともいえる回廊が伸び、その先には、ベッドルーム、ダイニングルームと、二つの独創的な露天風呂が備わっている。

石井直人作「破れ壺」まで続く回廊
「呼風」ベッドルーム
お部屋でシェフが料理を振舞ってくれる「呼風」ダイニングルーム。大切な人との時間をゆっくりと過ごせるのも嬉しい
滞在している場所が、一瞬分からなくなるような「天の風呂」。神々しい虹が両サイドに現れ、目の前には大自然というローケーションも◎

同室は、陶芸家・石井直人、左官職人・久住章、和紙職人・ハタノワタルなど、京都・丹波を拠点に活動する作家や職人たちと協働して創造された、現代アート作品としての空間でもある。

今回、280年を超える歴史を誇る京都の帯匠「誉田屋(こんだや)」の十代目当主・山口源兵衛による作品「八重菊白金」を新たに設置することで、ついに完成を迎えた。

菊花の間
息をのむような繊細な技術が光る作品。山口源兵衛作・八重菊白金の一部

“菊は湯の友”という発想を起点とし、伊藤若冲の「菊花流水図」にインスピレーションを得て制作された本作は、プラチナの糸で八重菊の文様が織られている。

アートと一体となった「作品としてのスイートルーム」で、美術館とは違う、作品との触れ合いの時間を体験してみてはいかがだろうか。

text: Tomoe Tamura, edit: Miyuki Kikuchi


由布院の原風景・棚田で四季の移ろいを感じる温泉宿「界 由布院」

関連情報

リンクを
コピーしました