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芸術家ザリア・フォーマンと巡る、「ヴァシュロン・コンスタンタン」の美意識に触れるニセコへの旅

Day 2 樹氷の雪原へ

翌朝はニセコエリアから南下して、北海道中央南部の胆振(いぶり)地方にあるオロフレ峠へ向かった。1月から2月にかけて見頃を迎える樹氷を見学するのが目的だ。いわゆる西洋式かんじきであるスノーシューを付けて、ノルディックポールで身体を支えながら雪原を散策する。標高約930メートルの峠は、四方に大きな枝を広げるダケカンバの樹林帯。そこに太平洋からの湿った風が雪と共に吹き付け、独特な形の樹氷となる。まるで純白の打ち上げ花火のよう!

淡いピンク色のダウンを羽織ったフォーマンは軽快な足取りで雪原を進み、さまざまなアングルを探してカメラのシャッターを盛んに切る。その熱心な姿に、「『北海道、オロフレ峠 no.X』を描くつもり?」と話を向けると、肩をすくめて微笑んだ。「この峠の寒さと対極的に、パウダースノーを踏みしめる感覚は軟らかくてとても新鮮な体験。ただ、ただ、美しい。これまで訪れたどんな場所とも違う」と感激した様子だ。JAPOW(ジャパウ)――。世界のウィンターリゾートに精通した人なら、誰もがあこがれを込めて、北海道のゲレンデに積もる極上のパウダースノーをそう呼ぶ。彼女も初めて訪れた北海道で早速、JAPOWの虜になったようだ。

その後、「ANDARU NISEKO(アンダル ニセコ)」に戻って撮影した樹氷や雪原の写真を基に、フォーマンが独自に色調を調整したパステルを使って絵を描くワークショップが行われた。描こうとする対象を自ら撮影し、その中から選りすぐった写真を元にパステルで描き、指先で作品を丹念に仕上げていく作業はフォーマンの創作過程そのもの。プレスたちはパステルの扱いに最初は戸惑っていたが、フォーマンから指の使い方などのサポートを直接受けながら、樹氷が華やかに演出するオロフレ峠の冬景色を描くことを各々楽しむと同時に、フォーマンが作品に費やす膨大な作業量も実感したようだ。

ワークショップの様子

Profile

ザリア・フォーマン

米国人芸術家。世界でも有数の遠隔の地をベースとし、荘厳で巨大な作品を通して、変わりゆく風景が及ぼす影響を表現。献身的で妥協を許さない彼女は、2023年9月に“One of Not Many”キャンペーンの新しい顔となり、同キャンペーンの一員である写真家で探検家のコーリー・リチャーズと共にメゾンの旅の精神を表現する「オーヴァーシーズ」コレクションを体現する。

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