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2023年韓国エンタメを代表する必見ドラマはこれだ!

TV部門大賞:パク・ウンビン(「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」)

韓国テレビ界に大きく貢献した、長い経歴と繊細で難しいテーマの熟考で、演じきった人気俳優。

今年の大賞は「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で自閉症スペクトラム障害を持ちながら、高いIQも併せもつ新人弁護士役を演じて、新興ケーブルテレビ放送局 ENAの知名度までも押し上げたパク・ウンビンが受賞した。

パク・ウンビンと言えば子役から演技を始め、「恋慕」や「ブラームスは好きですか?」など、近年も話題作で主演を務めてきた人気俳優だが、今回「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」出演を決めるまで、かなり悩んでいたことを大賞受賞のスピーチの中で語っている。障害を持つ設定の主人公を演じることは、ただ演技が難しい、ということだけでなく、障害を持つ方々への社会的な影響が、ドラマの内容や自身の演技によって大きく変わっていくことを想像し、そのプレッシャーは相当なものだったようだ。

素直で率直な心と真摯な態度で裁判となる案件に向き合い、依頼者にとって最善の結果となるよう、仕事仲間と奮闘するウ・ヨンウの姿は、時に勇敢で思慮深く、また可愛らしくもある。物語で扱われる事件や案件には、それぞれ裁判で争うこととなる事情や背景があり、それらの状況をウ・ヨンウなりに真摯に理解し、解決の糸口を見つけていく姿に視聴した多くの人が感動や心が優しくなる思いを抱くはずだ。

作品は一人で作れるものではなく、パク・ウンビン自身も受賞はドラマに携わったすべての人たちを代表して受賞したと思っている、と答えるように、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の脇を固めるキャラクターたちが、みんなでウ・ヨンウと共に悩みながら前進していく物語は、未視聴では「もったいない!」と言いたくなるほど、ぬくもりと感動が盛り込まれた作品だ。

第59回となった百想芸術大賞授賞式後も、ぞくぞくと興味や関心を集める新作韓国ドラマが公開されているが、1年を通じて、韓国国内でエンターテイメント産業に貢献した作品として高い評価を得たこれら3作品を、まだ観ていないという方々には今からでも遅くないので鑑賞して欲しいと思う。ドラマは時代背景や流行に左右されない物語性をもった名作が作り出されるが、今年の受賞作も今後長く多くの人々から支持される作品として残っていくことだろう。

text: Ryoko Morita

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