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パリの歴史的建造物が9年をかけてホテルに! 話題の「ホテルマダムレーブ」をチェック

「ホテルマダムレーブ」の小さな入口

マリ・クレールの本拠地、フランス・パリの最新情報を現地からリポート。今回はパリ在住11年、フリーランスコーディネーターという職業柄、日々パリのいろいろなスポットをめぐっているという茂田栄子さんが、パリの市内観光にもぴったりの話題のホテルを紹介します

“パリの家”に帰ってきたような空間

今回ご紹介するのは、2021年10月にオープンした「ホテルマダムレーブ(Hôtel Madame Rêve)」です。パリのおへそとも言える1区の中心地にはかつて、1886年に建設された歴史ある“La Poste du Louvre”(元中央郵便局)がありました。その建物が、9年という長い年月をかけてこのホテルに生まれ変わったのです。

こじんまりとしたフロントロビー

ルーブル通り48番地にあるホテルを訪ねてみると、巨大な石造りの建造物に対し、入り口はとても小さくてシンプル。(あれ、ここで合っているかな?) と、一度通り過ぎてしまったほどです。しかし、中に入ってびっくり。ロビー→カフェ→レストランと高い吹き抜けの空間が続き、落ちついた居心地の良いスペースが広がってゆくのです。パリの超ド真ん中にあるのに、一歩足を踏み入れるとこんなにこじんまりとしていてアットホームなホテルは、これまであまりなかったのではないでしょうか。

客室からの眺望

客室はほぼすべてが中庭のテラスに面しているという、これもパリでは珍しい造りです。手がけたのは、老舗百貨店のサマテリーヌ(Samaritaine)に隣接するレストランKongなどのプロデュースで知られるローラン・タイブ(Laurent TaÏeb)。フランス人の”サヴォアフェール(savoir-faire=フランス流匠の技術)”が散りばめられた部屋は、木工家具はくるみ材、床はオーク材で統一されておりウッディな暖かみとベルベットを施したインテリアがモダンな雰囲気を醸しています。

バスルーム。ホテルオリジナルのフランス産アメニティは、スギとバラの香りがベースになっている

ここからは市内のどこへ出かけるにも便利ですから、パリ観光の拠点にはぴったり。パリの中心地レアール、改装工事を終了したサマリテーヌ、美術館ブルス・ド・コメルス等話題のスポットへも歩いてすぐ……そんなふうにパリの街を満喫したあと疲れてここに帰ってきたら、きっとほっと寛げる場所になると思います。スイートルームの1つを見せてもらったのですが、このパリの景色を眺めていたらきっと素晴らしい夢(Rêve)が見られること間違いなし……と思いました。

ジュニアスイート

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お問い合わせ先

【Hôtel Madame Rêve】 公式HP:https://madamereve.com/

Profile

茂田栄子

しげた えいこ パリ在住11年目のコーディネーター。ヨーロッパ中世文学を専門に学んだ後、途上国支援の民間財団等に勤務。2010年フレンチの料理人である夫について家族で移住。買付アテンドやコーディネーターをするかたわら、興味の赴くままにあらゆるジャンルのパリの話題のスポットを探検するのが趣味であり、新しい発見をするのが喜び。気が向いた時に探検の相棒となってくれる思春期の娘(もうすぐ16歳)あり。インスタグラム #a子パリおすすめアドレス でパリの最新スポット情報を発信中。 Instagram: https://www.instagram.com/eico0614/?hl=ja

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