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年代で変わる「幸せ」の感じ方

iStock.com/simonapilolla

幸福を追求することは、人間の本質的な関心事だ。そのため、幸福に関する研究は常に科学的、心理学的、哲学的な関心の対象となっている。私たち自身も、幸福を達成するために役立つとされる本を探し、心理や哲学的な幸福に関する専門家によるアドバイスをメモし、私たちを不幸にするものを指摘したり、さまざまな方法で幸福を求めてきた。しかし、ある特定の年齢で不幸と感じるようになる遺伝的な傾向があるのはどうしてだろう? 年齢によって変化する幸福の感じ方について、マリ・クレール インターナショナルのスペイン版デジタル記事よりお届け。

「幸福曲線」とは何か?

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1970年代以来、経済学者、心理学者、および社会学者は、私たちが生涯を通じて経験する満足と主観的幸福に関連する傾向を分析してきた。これが「幸福曲線」として知られる概念であり、または「エイジングパラドックス」とも呼ばれるものなのだ。

イメージしやすく言うと、私たちの幸福の感じ方は、時間の経過とともにU字形を描いており、Uの頂点に当たる年齢が完全な満足を感じやすく、U字のカーブの底が不幸を感じる年齢となる。子供の頃から成人になるまで、私たちの幸福は徐々に減少し、最も不幸な状態に達するまで低下を続ける。しかし、そこから先は、生活の満足度が再び上昇し、高齢に達すると再び幸福を感じる年代を迎えるということなのだ。

科学によれば、私たちが「最も不幸」と感じる年齢がある

David BlanchflowerとAndrew Oswaldは、それぞれダートマス大学とウォリック大学の経済学者で、幸福曲線と年齢の関係を分析する先駆的な研究を実施した。この研究は2008年に学術誌「Social Science & Medicine」に掲載され、タイトルは「幸福度はライフサイクルを通じてU字形に変化する」というものだった。

彼らの分析は、70以上の異なる国と200万人以上の調査対象者から収集された、幸福に関するデータに基づいている。その結論は、成熟期にあたる40歳から50歳の間に、人々がうつ病、不安、ストレスの兆候を示すことが多いというものだった。さらに、これらの症状は個人の内から湧き出るかのように、異なる人々に均等に発生していた。実際、Oswaldは「一部の人々は他の人よりも苦しんでいますが、私たちのデータでは平均的に、影響は広い範囲にわたって広がります。独身者も既婚者も、富裕層も貧困層も、子供の有無にかかわらず、男性も女性も影響を受けます。なぜこのような一貫性が見られるのか、誰も知りません」と指摘した。

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