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河村真木子のリアル人生相談 第2回:AI時代のキャリアと女性が直面する障壁の超え方

悩み相談④:女性起業家に立ちはだかる男性社会の壁

――日本の家父長制を変えたくて女性の管理職増のため起業しましたが、おじさんが多い現実に苦戦しています。(36歳女性)

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自分と同じ立場の人々と連携することですね。今、企業側でも女性の管理職を増やそうとしているわけですから、同じような立場の人がいると思うんです。一人で悩まずに、お互いを助け合うことが大切かなと思います。ネットワーキングや組織、団体を形成することなどを通じて声を上げるといいのではないでしょうか。

女性の管理職ってすごくいろんな困難が待ち受けてるんです。 男性が従来慣れ親しんだポジションを急に奪ってきたという理由で嫌味を言われたり、批判を浴びたりすることもあります。さらに劣等感を抱かせるような発言をされたり圧力をかけられたりすることも。こうした状況に直面し、心が折れてしまう女性がいるのも現実です

男性は学生時代から縦社会に生きていて、上下関係がはっきりしているのを好みますが、女性はもっとフラットなコミュニケーションやネットワークの中に生きてるので、上下関係を決めるのもそんなに好きじゃないんです。誰かより上に立たなくてもいい、その中で楽しく仕事できればいいといった感じで。女性の社会は競争ではないので、そんな縦社会に女性も慣れていないということがあります。

――男性が多いなかで、女性の存在感をどのように高めることができるでしょうか?

その中で女性がやっていくのは“無理ゲー”なんですよね。女性管理職についてもそうで、単純に男性の競争社会や上下関係の中に女性の管理職を作ったからいいということではなく、そもそも女性が働きやすい環境をつくることが先決なんです。

例えば、外資系企業はとてもフラットな組織。日本の企業のような細かい役職階層が存在せず、ほとんどの人がバイスプレジデントという中間層に位置しています。このような組織では、女性の意見が通りやすく仕事がしやすくなるんです。

ちなみに日本企業は、女性だけが入りづらいのではなく、外国人にとってもなじめないんです。海外でも日本の企業は現地の人材を活用できず、外国人も日本の企業に就職したがらないという傾向も。マジョリティに寄せるのではなく、これからは多様性を尊重し、女性や外国人を含めたオープンな組織づくりが必要です。つまり仕組み自体を変えなければならないのです。

――女性が起業することへの有利なポイントはどんなところでしょうか?

大きな会社の駒の一つとして働くより、女性は起業の方が向いているということはありますね。なぜかというと、まず、大企業での出世や昇進がほぼ無理ゲーなので。起業して自分の目指す道に向かって独自のルールを築き、自分自身のルールを自由に決められる方が楽ですよ。

あとは自分の会社の在り方を、働く女性視点で考えられることもメリットです。マタニティリーブなども女性目線で考えられるので、優秀な女性の人材確保にも有利になります。

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――困難を経験した際に、河村さん自身はどのように立ち直りましたか?

私は昔から社会を客観的に見ることが好きで、大学で社会学を専攻したことも関係しているかもしれませんが、パーソナルに捉えることがないんです。例えば会社で男性にいじめられても、「この人が悪いわけではなく、社会自体が問題なのだ」というように。

急に私が昇進していじめられたこともありましたし、男性の後輩がいるそばで、女性だからという理由でお客さんから名刺をもらえなかったり、セクレタリー扱いされたり、プレゼンしないでと言われ、男性に交代させられたりしたことも。

これらも私や彼ら個人の責任ではなく、これまでの経緯や歴史を考えれば当然のことでしょうし、私自身の個人的な問題でもないという“鬼スルー力”で、ココオレ(心が折れる)しませんでした。

ただ、言うべきことは言っていました。ハッキリ伝えたことで嫌われることもありましたが、ここでも鬼スルー力で「次行こう!」と切り替えて。個人攻撃と捉えず、鬼スルーというスタンスは効果的です。

photo: Tomoko Hagimoto 
hair & make-up: Naoki Saito(MAISON CINQ)
text: Tomoko Komiyama

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Profile

河村真木子(かわむら・まきこ)

1976年、奈良県生まれ。高校3年生の春にロサンゼルスの高校へ転入を決意。帰国後、関西学院大学に入学するも自主退学し、UCバークレー校に進学。卒業後は米系投資銀行に就職。2度の転職を経て、2021年8月にオンラインサロン「Holland Village Private Salon」の運営者となる。2022年10月には初の書籍『超フレキシブル人生論“当たり前”を手放せば人生はもっと豊かになる』を出版するなど多岐にわたり活躍。

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