河村真木子のリアル人生相談 第2回:AI時代のキャリアと女性が直面する障壁の超え方

元外資系バリキャリ金融女子、会員数1万人を超える業界トップ規模のオンラインサロンを運営する河村真木子さんが、リアルなお悩みに本音で答えていく「河村真木子のリアル人生相談」。マリ・クレールのインスタグラムに読者から寄せられた、仕事、家庭、恋愛、人生についての悩みの中から、第2回は「AI時代のキャリアと女性が直面する障壁の超え方」についてお届けしていく。
元外資系バリキャリ金融女子、会員数1万人を超える業界トップ規模のオンラインサロンを運営する河村真木子さんが、リアルなお悩みに本音で答えていく「河村真木子のリアル人生相談」。マリ・クレールのインスタグラムに読者から寄せられた、仕事、家庭、恋愛、人生についての悩みの中から、第2回は「AI時代のキャリアと女性が直面する障壁の超え方」についてお届けしていく。
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――AI化が進む世の中、これからどんなことが強みになると考えられますか? キャリアに迷います。(26歳女性)
AIに仕事を奪われない方法は二つありまして、一つは「自分がAIを作る人間になる」こと。もう一つが「AIに取って代わられない仕事をする」ことです。相談者さんの世代であれば、早い段階からよく考えて、キャリアを形成していく方がいいと思います。
というのも、私が金融機関にいたころ、いっせいに解雇されていく人々を目の当たりにしたんです。たとえ優秀で高収入を得ている人であっても、彼らの仕事がどんどんAIやコンピューターに取られて、ある日、部署ごとなくなってしまったこともありました。
当時の私は営業職で、お客さんとのコミュニケーションがもっとも大切な仕事だったので、仕事を取って代わられることはありませんでしたが、それはたまたま。20代の頃は理解しておらず、世の中がこんなにも変わると思っていませんでした。
今からリスクをよく考えて、この仕事だったら大丈夫というものを選ぶか、もしくはAIを操作する側の人間になる。AIがなくなることは絶対にないので。
――AIにはできず、人間ができることの強みはどういうところだと考えますか?
AIは過去の学習に長けているため、これまでに誰かが行ったことは再現できます。そのため、人間にしかできないオリジナリティがあることや新しいこと、センスなどが強みになってきます。そこは自身で考え出さなければならない要素ですね。
また、AIをうまく使える人間になり、共存するのも手段の一つ。もう一つは「人生における仕事」そのものに対する考え方を変えてみること。
自分の仕事がAIに取られないかどうか、みなさんすごく気にしてますが、これまでのように人間全員が働くという世界ではなくなってくるのではないでしょうか? つまり「自分の人生を楽しみ、その延長線上で少し仕事する」というような、そんな世界にいずれはなっていくのではと思っています。
――AI化で不安になる際の一つの懸念は、収入が減少する可能性です。収入面に関しては、どのように考えますか?
国を運営している側の視点に立って社会を見てみると、AIが多くの仕事を引き受けて多くの人が貧困に陥ってしまうことは避けたいこと。それによって住むところをなくしたり犯罪が増える可能性もあるので、みんなが適切な生活を送れることが望ましいんです。
私の考えでは、将来的に社会保障制度の強化やベーシックインカムなど、政府から補助金のような形で支援が行われる可能性があると思います。人々が仕事に縛られずに自分の人生を楽しめるようになると良いですね。私の娘がおばさんになった頃には、そうなっているのではないかと感じます。
今は男女問わずキャリアを持つ時代になっていますが、次にやってくるのはAIが働く世界。「AIに仕事を取られる」という意識ではなく、取られる前提で考えてみてほしいです。スモールビジネスを始めてみたり、変化する社会に乗り遅れないように、自分の環境や考え方を柔軟にアジャストしていき、幸せや価値観を見つけていくことがとても大事だと思います。
河村真木子(かわむら・まきこ)
1976年、奈良県生まれ。高校3年生の春にロサンゼルスの高校へ転入を決意。帰国後、関西学院大学に入学するも自主退学し、UCバークレー校に進学。卒業後は米系投資銀行に就職。2度の転職を経て、2021年8月にオンラインサロン「Holland Village Private Salon」の運営者となる。2022年10月には初の書籍『超フレキシブル人生論“当たり前”を手放せば人生はもっと豊かになる』を出版するなど多岐にわたり活躍。
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