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英ベアトリス王女が女の子出産で、異例のメッセージを発信⁉︎

©️PA Images / Aflo

9月18日にロンドンで第一子となる長女を出産したベアトリス王女。英国王室の公式サイトで発表された声明文は、王女が各方面に忖度した内容となった。とくに今、訴訟を巡り物議を醸し出している実父のヨーク公アンドルー王子に関する対応には細心の注意を払っているようで…

エリザベス女王の12人目となる曽孫が誕生!

英国王室のベアトリス王女が9月18日にロンドンのチェルシー アンド ウェストミンスター病院にて第一子となる女の子を出産した。

エリザベス女王の次男、アンドルー王子の長女であるベアトリス王女は、ウィリアム王子やヘンリー王子の従兄弟で、英国王位継承権は父親に継ぐ第10位となる。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジを卒業後、フルタイムのロイヤルファミリーではなく、一般人と同じく、職に付き自立していたベアトリス王女は、2020年7月に実業家のエドアルド・マペッリ・モッツィと結婚。この度、めでたく新しい命を迎えることとなった。ベアトリス王女は、すでに夫のモッツィ氏が元婚約者との間に儲けた息子、4歳のクリストファー・ウルフの継母も務めている。

今回誕生したロイヤルベビーは、エリザベス女王にとって12人目の曽孫。「ベアトリス王女とお子様はとても順調で、ご夫妻は兄のクリストファー・ウルフに生まれたての妹を紹介することを楽しみにされています」と英国王室の公式ウェブサイトに声明が掲載された。

今年の7月に行われたウィンブルドン選手権を観戦中のベアトリス王女と夫のエドアルド・マペッリ・モッツィ。大きなお腹でロイヤルボックスに登場して注目を集めた。©️REUTERS / Aflo

疑惑に塗れた父親の名を排したメッセージ

実は、ベアトリス王女の妹、ユージェニー王女も今年の2月、息子のオーガストを出産したばかり。その際にユージェニー王女が発表した公式声明と今回のベアトリス王女の出産声明には少し違うところがあったのだとか。ユージェニー王女の声明の一節には「女王、エディンバラ公、ヨーク公、ヨーク公爵夫人は、誕生のニュースを知り、喜んでいます」とあった。一方、ベアトリス王女は「新生児の祖父母と曾祖父母にはすべて報告しており、このニュースを喜んでいます」と発信。女王や、王女の両親であるヨーク公や公爵夫人の名前を入れず、「新生児の祖父母と曾祖父母」と表現し、英国王室の伝統をスルーした。

その理由に関しては、現在、父親のヨーク公アンドルー王子が、アメリカで有罪判決を受けた性犯罪者で、その後に自殺した大富豪、ジェフリー・エプスタインとの友好関係があるのでは?と囁かれていることが要因のようだ。さらにエプスタインの性的虐待を告発していた女性の1人、ヴァージニア・ジュフリーが2019年にマスコミの取材で、17歳だった当時、ヨーク公と肉体関係を持ったと主張。ヴァージニアは今、ヨーク公を相手取り、民事訴訟も起こしている。そんな騒がしい状況の中では、特定の名前を伏せての誕生報告の方が賢明との考えが働いたのかもしれない、というのが大筋のようだ。

さらにベアトリス王女の心遣いが感じられたのは、病院スタッフに向けた感謝のコメント。こちらもかつての英国王室の伝統にはない、新しい発想で、ベアトリス王女の温かな人柄が垣間見られる声明となった。

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  • This article was published on marieclaire.co.uk


    text: Catriona Harvey-Jenner


    translation: Tomoko Kawakami

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