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© Kristen Pelou

【パリ発】「ディオール」の歴史を回顧する美術館「ラ ギャラリー ディオール」がオープン

パリの「ディオール」本店が、2年以上におよぶ改装工事を経て、今年3月にリニューアルオープンした。1万㎡以上ある巨大な敷地内には、ブティックはもちろんのこと、レストランやホテルなどがあり、さまざまな体験のできる複合施設になっているという。なかでも話題を呼んでいるのが、本店横に併設されている2000㎡の巨大な美術館「ラ ギャラリー ディオール」。そこで本誌特派員が注目度大の新スポットについてレポートする。

メゾンの物語を体感できる圧巻の美術館

パリ・モンテーニュ通り30番地「ディオール」本店。かつて創設デザイナーであるクリスチャン・ディオールがこの建物に魅了され、1946年にメゾン ディオールをオープンして以来、クチュリエが願う女性の幸せを集結する場所として、またオートクチュールとパリのエレガンスを象徴する場として、75年にわたり世界中から多くの顧客と著名なゲストを迎えてきた。

リニューアルにあたっては建築家ピーター・マリノが中心となり、1万㎡以上に及ぶ巨大な敷地が、ブティック、オートクチュール、ハイジュエリー、レストラン、美しい庭園を見渡すカフェ、そしてホテルと、さまざまな体験ができる複合施設として生まれ変わった。

なかでも注目すべきは、本店横に併設された2000㎡の巨大なギャラリー「ラ ギャラリー ディオール」だ。2017年から18年にかけてパリ装飾美術館で開催された「ディオール展」でのボリュームある展示に加えて、今日に至るまで進化し続けるディオールの作品とメゾンの歴史を編集してできた圧巻のギャラリーで、今後パリの新スポットとして注目されることは間違いない。

さっそく、ギャラリーの中を案内しよう。

建物に入ってまず目の前に現れるのは、階段の周りを覆いつくすミニチュアドレス452点、3Dプリントで制作されたミニチュア小物1422点の見事な”ディオラマ”だ。3Dプリントを使用した作品には、なんと10万時間も費やされたという。ピンク、レッド、イエロー、グリーン、ブルーと色のグラデーションで並べられた作品に圧倒される。

展示はクリスチャン・ディオールの歴史からスタート。そして、イヴ・サン=ローラン、マルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、ラフ・シモンズ、マリア・グラツィア・キウリの後継者6人の作品がテーマごとに編集されている。

13のテーマに分けられた展示は、舞台装飾を数多く手掛けるナタリー・クリニエールによって魅惑的な空間の演出がなされており、メゾンの物語を思う存分味わうことができる。


1.クリスチャン・ディオールの生涯
クリスチャン・ディオールが生み出した「バー」ジャケットを始めとする歴史的なシルエットの紹介。オリジナルスケッチなど、貴重なアーカイブが見られる。

© Kristen Pelou


2.庭園への情熱
続く6名のデザイナーたちの作品とともに、華やかな庭園に現れるオートクチュールの情熱的なドレスが、ポエティックに並ぶ。

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3.ディオールのアリュール
歴代のデザイナーたちによる代表的なシルエットを紹介。各デザイナーの際立つ個性が光る。※アリュール(歩き方の意)

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4.モンテーニュ通り30番地
かつて、この地で実際に開催されたオートクチュールのショーを見ているかのような錯覚を覚える。

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5.芸術との親和性
アート作品や絵画の展示とともに紹介されるドレスは、まさにアートとファッションの垣根を超えた世界。

6.夢のアトリエ
トワルを纏ったボディが並ぶこの空間では、工房から来た刺繍職人たちが仕事をしている風景が見られる。運がよければ、実際に職人と会話する機会があるかもしれない!

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7.PARIS
エレガントなブラックのドレスたちは、時代を超越した優美さがある。

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8.ディオールを纏うセレブリティたち
さまざまなスターやセレブが身に纏ったドレスを、実際の映像とともに紹介している。

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9.旅への誘い
世界中の民族衣装や文化からインスピレーションを得たクチュール作品たちが、一堂に会する。刺繍やレースのディテールにまでズームして見せる演出もよい。

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10.豪華絢爛な舞踏会の魔法
壮大な音楽と共に、夜の星座から雲へ、そしてフレスコ画へと時間と共に変わりゆくドラマチックな演出が圧巻の空間。

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11.不思議の部屋
廊下の棚にずらりと陳列されるウィンドウには、過去から現在に至る代表的なジュエリー、シューズ、バックや香水ボトルなどが登場。

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12.ミス ディオール
1949年にデザインされた、花々の刺繍が施された伝説的なミス ディオールドレスが、中央でゆっくりと180度回転して見せる演出で、隅々までディテールを鑑賞できるのが嬉しい。

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13.ゴールドのパワー
最後はメゾンを代表する香水「ジャドール」のCMに使用されているドレスを始め、ゴールドの豪華な夢の世界で締めくくられる。

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展示の途中にはかつてクリスチャン・ディオールがコレクションを発表する前、モデルがオートクチュールのコレクションを着用した象徴的な支度部屋「キャビン」をそのまま復刻した部屋も垣間見ることができる。

思うぞんぶんディオールの世界を堪能した後は、DIOR CAFÉでオリジナルカクテルやスイーツを味わうのもよし、本店に行ってショッピングの続きを楽しむのもよし。1日中ここで過ごしたくなるディオールの新しい空間に、ぜひ足を運んでみてほしい。

取材・文:須山佳子

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La Galerie Dior
ネットでの事前予約が必要 https://www.galeriedior.com
住所:11 Rue François 1er, 75008 Paris
営業時間:11時~19時(月~日)

Profile

須山佳子

すやま けいこ marie claireパリ特派員。東京生まれ、パリ在住20年。大学を卒業後パリに渡り、INSTITUT FRANCAIS DE LA MODEでファッション経営のMBAを取得。ファッション界で働いた後、日本の美容とライフスタイルブランドを欧州市場へ紹介するコンサルティング会社と、ECサイトhttp://www.bijo.parisを立ち上げる。老舗百貨店「ル・ボンマルシェ」に定期的に招待されPop-upを企画し、昨年末に常設コーナー「Bijo;」をオープン。
公式Instagram:https://www.instagram.com/keikosuyama_paris/

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