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フランスのファッション専門学校は環境問題にどう取り組んでいるか

主要なファッションスクールの、数少ない総合的な教育への取り組み

ここ数年、主要なファッションスクールは持続可能な開発問題にも取り組んでいる。

例えば「◾️LISAA」(フランス最大規模のデザイン学校のひとつ)は、責任ある繊維製品デザインの学士号と、マーケティングと環境責任の修士号を提供。「◾️ESMOD」(1841年から続くフランスのファッション専門学校)は、ファッションデザインとパターンメイキングのコースに、この問題を部分的に取り入れている。また「◾️インターナショナル・ファッション・アカデミー(I.F.A)」では、ファッションと持続可能な開発の分野で学士号を取得することができる。

にもかかわらず、持続可能な開発に対して、複数の異なる分野が関わるようなアプローチを採用している企業はほとんどない。この取り組みは、エコデザインだけでなく、危機に瀕した環境問題に適応するマネージメントやソーシング、開発にも必要となる。

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フランス国内で、国際的にも注目すべき例外は「◾️アンスティチュ・フランセ・ドゥ・ラ・モード(IFM)」(1927年にパリ中心部に創設されたモードの専門学校)と、そのサステナブルに関する活動全域を担当する委員長である。ケリング社との提携により2019年に設立された講座は、Andrée-Anne Lemieuxが責任者を務めており、彼女は熱意を隠さない。「すべての学生に持続可能な開発の概念と価値観を身につけさせ、変革の担い手を育てることが目的です」

ここには、学士から修士レベルの必修科目に始まり、専門家向けのコースもある。持続可能な開発の基礎(プラネタリー・バウンダリー、課題、生物多様性、社会的影響など)に関する技術的な講義や、エコデザインと循環型経済の統合に関する方法論的なアプローチも含まれているのだ。

そして、経営的なものであれ、クリエイティブなものであれ、すべてのコースで選択科目と専門分野の授業が提供される。

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「例えば、服飾デザインのプログラムでは、『eyes on talent』(パリの人材サービス企業)×『Paris Good Fashion』(オリンピックに向けて責任あるファッションを目指すプロジェクト)とともに、『インクルーシブ・デザイン・グランプリ』というコンペティションを行い、障害者問題に取り組んでいます」とLemieux氏は説明し始めた。「APHP(パリ公立病院連合)のハンディキャップを持つ人々、作業療法士、車椅子患者を招き、学生たちが1つもしくはそれ以上の障害に適応したデザインを制作できるようにしましたが、それは誰に向けても販売できるものでした。経営面では、脱成長の問題に取り組んでいます。会社を発展させながら、プラネタリー・バウンダリーの問題をどのようにビジネスモデルに組み込むかということです」

ここではもっとも意欲的な生徒のために、10月から4月にかけて全校生徒を対象とした証明書が発行される。21歳から45歳までの生徒たちが、「ユートピア56」協会と一緒にホームレスのための衣料品をデザイン・生産したり、合成素材から脱却するためにウールマーク社と組んでウールベースの水着を作ったり、ガーナの「OR財団」との交流プログラムなど、チームでプロジェクトを行う。「これらのプロジェクトやコースはすべて、真のニーズに応えるために、科学的な研究によって支えられています。今年は350時間以上ものコースがあります。講義をのぞいてですよ」とLemieux氏は言う。

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