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フランスのファッション専門学校は環境問題にどう取り組んでいるか

dima_sidelnikov Irpen, Ukraine / iStock.com

環境負荷が非常に大きい産業として指摘されるアパレル業界。サステナブルなファッションへの取り組みが急速に広がる中、フランスの専門学校では学生たちが“責任あるファッション”についての学びを深めているという。マリ・クレール インターナショナルのフランス版デジタル記事よりお届け。

若い世代の要求と気候変動の緊急性に突き動かされ、フランスのファッションスクールは環境責任と社会問題に焦点を当てたコースを設置している。学校は、現代の課題に対応できる未来のファッション専門家を育成することを望んでいるのだ。

ファッション業界の環境問題が懸念される中、環境責任に特化したコースを提供する、あるいは少なくともこのテーマをコースに含めるファッションスクールが増えている。

しかし、完全に環境責任に焦点を当てる、もしくはデザインやマーケティングにとどまらない総合的な取り組みを行っている学校はほとんどない。

ただ、以下で紹介する教育機関は、この分野への徹底的なアプローチをリードしている。

新たなファッションスクールが始動

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「2019年にプロジェクトを立案していたとき、グランゼコール(職業の専門知識を学ぶフランスの高等教育機関)での教育の核に、環境への配慮がほとんどないことにショックを受けました」と語るマリオン・ロペスは、マルセイユを拠点とするアップサイクル・スクール「◾️Studio Lausié」のディレクターである。

彼女はファッションデザイナーとしてキャリアを積んだ後、自分の仕事の中で目にした、ファッションが社会と環境に及ぼす有害な影響に落胆し、より責任あるファッションを新しい世代に教えたいと考えた。

「◾️Studio Lausié」では「循環型」がモットーだ。生徒たちは、デザインから製造まで、すべて学校が修復したテキスタイルを使って、アップサイクルの訓練を受ける。

ムードボード(デザインのイメージ共有のために、写真などをコラージュしたもの)やその他のクリエイティブな素材さえも、廃棄物ゼロのファッションを実現するために、再利用した雑誌で作っている。

Lausié氏が説明するように、このコースは学生たちが専門的なスキルを向上させるようデザインされている。「年間を通して、CSR(企業の社会的責任)に非常に敏感なKENZO(ケンゾー)の制作責任者のような、この分野の専門家を招き、上級特別クラスを開講しています。また、Patine(コレクションを行わないパリのサステナブルブランド)やRESAP(パリ拠点のアップサイクルブランド)などのパートナーとともに、サステナブルなブランドを構築する方法を若い人たちに見せるために、毎年パリ旅行を企画しています」

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「◾️Casa 93」は、環境責任の分野におけるファッションスクールのパイオニアである。2012年に一般財団法人ModaFusionとの提携により、Nadine Gonzalezがリオデジャネイロの貧民街で立ち上げた「◾️Casa Geraçaoga」のヨーロッパ版であるこのフランス支部は、当初からファッションの見習い制度について新しいビジョンを導入してきた。

2017年にオープンしたこの学校は、労働者階級の居住区出身の学生たちに、事前に資格を取る必要もなく、無料で、ファッションの環境問題について学ぶ機会を与えている。モントルイユに続き、トゥールーズのグラン・ミラ地区にも新しい施設がオープンした。

「私たちはエコ・コンセプトに関する、たとえばエコ・デザイン、アップサイクル、ビジュアル・メンディング(衣服の補修や欠陥のある衣服の活用)、植物染め、ゼロ・ウェイストなどのモジュールを提供しています。また『CLO|3D』のようなファッションデザインソフトを使うことで、紙やキャンバスを使わず、型紙を作る段階から服をデザインし、制作することもできます」とGonzalez氏は説明する。

「◾️Casa 93」はまた、気候、布地、廃棄物に関するフレスコ画(壁に直接絵を描く技法)を通して、生徒を教育している。同校はその公約に忠実に、新しいテキスタイルを一切使用しない。衣服のほとんどをブランドから回収し、学生たちにはテキスタイル・リサイクル・センターでの分別作業に参加するよう奨励している。

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