【パリ発】2023-24秋冬オートクチュール。手仕事の技と独創性が生み出すスタンダードアイテムがトレンドに。注目4ブランドに密着
2023.7.28
2023.7.28
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アルマーニから真っ赤なインビテーションが届きました。そこには薔薇(バラ)の刻印が印されています。アンバリッドにある小さな会場で行われたコレクションは、プレタポルテの大きな会場と異なり、すぐ目の前がランウェー。ドレスの衣ずれの音が聞こえます。
コレクションは、グレーの光沢感あるテーラードジャケットにシルクパンツを合わせたルックからスタートしました。胸の谷間をのぞかせ、いつになくセンシュアルな着こなしです。肩の丸みを帯びたアルマーニらしいテーラリングにパンツ、ロングスカートのスタイリングが続きます。
シルバーやゴールド、無彩色から始まったコレクションに赤が差し込まれます。真っ赤なバラモチーフのアップリケをつけたシフォンドレスは優しく揺れ、花びらを重ねたボリュームケープはつややかにドレスを引き立てます。
黒のシンプルなIラインドレスにはコサージュや靴、バッグの赤がアクセントとして華を添えています。
バラのモチーフが次第にエキゾチックな椿や梅の花に変化し、ジャポニズムが加わります。胸にはバラの刺しゅう、漆黒のサテンスカートに梅の花や松が鮮やかにプリントされたドレスは、まさに西洋と東洋の融合です。
テーマは「華やぐバラのとき」。ロマンティシズムの象徴とも言える魅惑的でミステリアスな真紅のバラで、異文化ミックスの女性像を引き出しました。
ミラノプレタポルテコレクションで帝王と呼ばれたジョルジオ・アルマーニが「アルマーニ・プリヴェ」としてパリオートクチュールコレクションに進出したのが2005年、70歳の時でした。この7月に89歳となり、最年長の現役デザイナーとしてこれからも女性の美の追求が続きます。
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