【パリ発】2023-24秋冬オートクチュール。手仕事の技と独創性が生み出すスタンダードアイテムがトレンドに。注目4ブランドに密着

オートクチュールやパリ、ミラノのコレクション取材を続けているファッション・ディレクターの萩原輝美さんによる最新コレクションリポート。話題を集めた注目の4ブランドをピックアップ!
オートクチュールやパリ、ミラノのコレクション取材を続けているファッション・ディレクターの萩原輝美さんによる最新コレクションリポート。話題を集めた注目の4ブランドをピックアップ!
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ロダン美術館の庭の特設会場には、動物や人物を題材に神秘的な世界を描くローマ在住の女性アーティスト、マルタ・ロベルティ によるアートワークが描かれ、室内はインド・ムンバイのチャーナキヤ工芸学校による刺しゅうが壁面を飾りました。描かれているエキゾチックな女性の顔と植物は、古代の女神に対するオマージュです。コレクションは、全身エクリュ(オフホワイト)のルックからスタートしました。
ドレスの上に重ねるケープやチュニックは優しい曲線で、しなやかにボディを包み込みます。今シーズンのディオールは、余計な縫い目を作らず、プリーツやシャーリングなど布を畳むことで、ボディに添う女性らしいシルエットを表現しました。まさにピンワークの技が光ります。
袖の切り替えがないラグランスリーブのジャケットは優しく肩の丸みを描き、ウエストから広がるペプラムが重なるブラウスをのぞかせ、シンプルなロングスカートと合わせています。ミニマルなケープとパンツのルックにはプリーツを畳んだ白いブラウスの裾が揺れます。
レースのチュニックやビーズをつなげたケープはクチュリエの繊細な技術で圧巻の仕上りですが、パンツでリアルなルックに落とし込んでいます。全てのルックにヌーディーなペタンコのサンダルを合わせていますが、ブーツを履いてもおしゃれです。
毎シーズン登場するアイコンのバージャケットは、Iラインのロングスカートと合わせて新鮮でした。どんなボトムスにも合わせられ、時代を超えた永遠の定番アイテムです。
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