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明治・大正期に煌めいた超絶技巧を秋の京都で堪能する【what to do】

膨大な手間ひまが現代美術へのアンチテーゼ?

近年、「超絶技巧」をテーマにした企画展が人気を集めている。今回、取り上げた明治、大正期のものに加え、現代の作家による作品も注目を集めている。ホキ美術館(千葉市)で展示しているような写実絵画のファンも多いようだ。いずれも、制作に膨大な手間ひまをかけていることが共通点。そうした時間や手仕事の集積が専門知識などなくても直に伝わってくるのが魅力なのだろう。巨大なモニター数台にプライベートな映像が漫然と流れ、それを理解するために多くの断り書きを知っておく必要のあるような現代美術とは対極に位置している。

下絵 《獅子図》 明治~大正時代 日本画家・神坂松濤 髙島屋史料館蔵

どちらが良くて、どちらが悪いかという話ではないが、今回紹介した企画展は理屈抜きで楽しめるのいい。「芸術の秋」でもある。古からさまざまな美術・工芸が栄えてきた京都は、こうした作品をリラックスして楽しむために最も適した場所でもある。

刺繍絵画 《獅子図》 明治~大正時代 髙島屋史料館蔵

【関連原稿】7月から10月にかけて、東京・渋谷で現代映画としてのジョン・フォード作品を発見する【what to do】

Profile

高橋直彦

『マリ・クレール』副編集長。近年、盛んに開かれるようになった超絶技巧がらみの展示。正直、「ネタ切れ」の雰囲気もあったが、今回の刺繍絵画展を観て、まだまだ底知れないリソースがあるように感じた。

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