戦前にこんな自由な表現があった驚き。短命だった前衛写真のヴィジュアルを東京都写真美術館で堪能する【what to do】
2022.8.15
平井輝七の《風》( 1938 年 東京都写真美術館蔵)があしらわれた企画展のポスターヴィジュアル
知的好奇心あふれる『マリ・クレール』フォロワーのためのインヴィテーション。それが”what to do”。今回は、1930年代から40年代にかけて一気に盛り上がり、あっという間にしぼんでしまった前衛写真を取り上げたい。その動向を本格的に紹介する企画展が8月21日まで東京都写真美術館で開かれている。題して「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」。「前衛」というと何やら難しそうだが、むしろ知識は無用。現代の視点で見直すと、直近の広告ヴィジュアルに使われていても違和感のない洗練された作品も多いからだ。それらが90年ほど前の作品だとは。当時の人たちが、写真という表現手段を通して、「自由」を謳歌していた様子も伝わってくる。