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『ロマンスは別冊付録』年下ハイスペックイケメンに胸キュンが止まらない【連休のオススメ長編ドラマ】

Netflixシリーズ『ロマンスは別冊付録』独占配信中

新年度がスタートして1ヵ月。5月病という言葉があるように、新しい環境や人間関係に身を置いて、ちょっと疲れが出てきている人は少なくないはず。そんなあなたにおすすめのドラマが、この『ロマンスは別冊付録』である。

離婚、子育て、再就職…さまざまな壁が次々と

2016年に公開された本作は、胸キュン・ラブコメディーと紹介されることが多いが、実は挫折を経て再就職したヒロインと彼女を取り巻く人々が、それぞれの立場で仕事に奮闘するお仕事群像劇なのである。

カン・ダニ役のイ・ナヨンのキュートなルックスやスタイリングも見どころ

カン・ダニ(イ・ナヨン)は37歳にして人生の崖っぷちに立っていた。

10年前に結婚し、ひとり娘をもうけて幸せな家庭を築いたつもりだったのに、夫が事業に失敗してから運命が一変する。夫は別の女性の元に走り、1年前に離婚。家を追われ、元夫は慰謝料も養育費も払ってくれず、でもいじめが原因で海外の学校に通う娘に仕送りをしなくてはいけない。そんなわけで貯金はあっという間に底をついた。

ダニは職を得るために、片っ端から企業の採用試験を受ける。しかし、名門大学を卒業し、かつて広告会社でCM制作に携わり数々の賞を獲得するほど有能なクリエイターだったキャリアをもってしても、7年のブランクというハードルを越えることはできず、再就職活動は絶望的な状況だった。

幼馴染がハイスペックなイケメンに! イ・ジョンソクが演じるとこれまたハマりすぎ

そんなダニが食うに困ってやっていたのが、幼馴染の“弟分”、チャ・ウノ(イ・ジョンソク)の家政婦業である。小説家、書籍編集長、大学教授という3つの顔を持つハイスペックなイケメンに成長したウノには知り合いの家政婦を紹介したように偽り、実は彼女自身がウノの留守宅に入って家事をこなし日当をもらっていた。

ある日、ダニはウノの家で彼が勤める「図書出版キョル」の社員募集書類を見つける。採用試験連戦連敗の経験から、大卒限定の業種に応募してもすぐ落とされると考えたダニは、学歴を偽って雑用を担う業務サポート部門に応募。彼女が書いた文章がキョルの代表に気に入られて見事合格する。そうして、人生の第二章がはじまった——。

物語にリアリティーを与えるバイプレーヤーたち

言うまでもなく、ダニとウノのキュンキュン要素に溢れたラブストーリーが本作の核である。アラフォーには見えないキュートなルックスの持ち主で、頑張る自分を年下イケメンが見守ってくれている——そんなダニに感情移入しながら観れば、現実社会のストレスをしばし忘れさせてくれるはず。

大学教授のときはメガネをかけ、インテリ度が増しているウノ

でも、本作が長く愛され続けているのは、経営者から新入社員まで、立場を問わず悩んだり迷ったりしながら仕事に向き合う姿を丁寧に描いているからだろう。

入社したばかりの頃のダニは、長いブランクを経た再就職の悲哀を痛感し、能力を発揮したくても “職種”の壁に阻まれ、理不尽な仕打ちに遭うこともあった。

特に女性の上司は性格キツめな人が揃っていて、会議は議論というより互いの潰し合い。こんな人たちに囲まれた職場はツラい……と思わせるのだが、物語が進むにつれて、キツいだけに見えた女性たちの違った一面が明らかになる。馴れ合うことは嫌うけど、いい本を世に出すためなら私情を捨てて助け合う。実は愛すべき仕事人間たちなのである。

ヘリン(チョン・ユジン )は若手だが優秀な編集者。仕事では自分にも部下にも厳しい。編集長のウノを一途に思い続けており、ダニの出現で心がざわつく

キャラが立った登場人物たちに、どの会社にもいそうなリアリティーを与えているのは、芸達者なバイプレイヤーたちだ。マーケティングチーム長で、ダニと同い年のワーキングマザーであるソ・ヨンア役のキム・ソニョンは、舞台でも活躍する実力派。『愛の不時着』(2019年)で北朝鮮軍少尉の妻を演じ、百想芸術大賞最優秀助演女優賞、APANスターアワード女性演技賞を受賞した。

また、ダニに心を寄せるブックデザイナー、チ・ソジュンに扮するウィ・ハジュンは、『イカゲーム』(21年)で、わけあってイカゲームに潜入する警察官を熱演したのが記憶に新しい。

装丁家のチ・ソジュン(ウィ・ハジュン)とダニは犬の散歩を通じて親しくなっていくが、ウノは気が気ではない

仕事もプライベートもいいことばかりじゃないけれど、本への愛をエネルギーにして、挫けることなくチャレンジし続ける人々を描いた本作。身につまされ、そして「私もがんばろうかな」と思わせてくれる。

頑張る自分を年下イケメンが見守ってくれている——そんなダニに感情移入して現実社会のストレスをしばし忘れよう!

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Profile

香月友里

かづき ゆり。フリーライター。出版社の編集者を経てライターに。同居する5匹の犬猫たちにお仕えしながら、映画とドラマと演劇とJ-POPにどっぷり浸る日々を送る

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