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Culture

国内最大級のファッション・アートイベント「東京クリエイティブサロン」が目指す“新たなTOKYO”とは

3月18日~27日の10日間にわたって開催予定の国内最大級のファッション・アートイベント「東京クリエイティブサロン」(TCS)。日本橋、丸の内、銀座、渋谷、原宿の5エリアが、東京の魅力を発信するという目的のもと、ファッションやアートのプログラムを展開する。プロジェクト協働プロデューサーを務める齋藤精一氏と、TCS統括実行委員長の廣内武氏が語る、TCSの目指すものとは。

「RE: CREATION」というコンセプトに込めた思い

「東京クリエイティブサロン」(TCS)は、地域や民間企業が連携して、ファッション、アート、音楽、カルチャーを発信するプロジェクト。日本橋、丸の内、銀座、渋谷、原宿の 5ヵ所で、さまざまなプログラムを展開する。2020年3月にスタートし、今年3月に第3回が開催される。

今回、プロジェクト協働プロデューサーにクリエイティブディレクターの齋藤精一氏が就任。齋藤氏は、東京をはじめとする各地で都市開発や街づくりに携わり、感じてきたことがあるという。

「近年、都市開発が進むなかで、東京の街がどこも似てきているような気がしていました。同じような事業計画のもと、商業施設などの建物が次々と作られていき、いわば“金太郎飴化”している。一方でいま、場所にかかわらず『こうすればうまくいく』といった方程式はなくなっていると思うのです。それぞれの街がどんな歴史や文化、特色を持っているのか。そういった視点から⾉つかみどころ⾊のある計画をして、その街らしい賑わいを生み出す必要があると思います」

その思いが今回のTCSに反映される。コンセプトは「RE: CREATION」。5ヵ所の街が、それぞれの魅力を生かした「東京創造の再定義」を試みる。エリアごとに、ディベロッパーやアパレルブランド、商店街などの民間企業と自治体が協働し、街を盛り上げるプログラムを計画中だ。アパレルブランドによるランウェイショー、アーティストの作品展示、食に関するイベントなど、多岐にわたる企画が準備されている。

「ファッションをスタートポイントに、幅広いモノやコトを取り上げます。肌にもっとも近い服から、食べ物、インテリア、音楽、空間、都市……というふうに拡張していく。ファストファッションが台頭したり、コロナ禍で外出が減ったりするなかで、服との向き合い方も変化しているでしょう。多種多様な試みを通して、これからのファッションのあり方を考える機会になればと思います」

各地のイベントを充実させながら、5エリアを“横串”でつなぎ、“あいのり”できるようにしたいと齋藤氏は語る。

「『A_BOX』という共通のインスタレーションを展開します。各拠点に、その街の特色を詰め込んだ巨大な“箱”を用意する。箱の中に何を入れるかは、それぞれのエリアが考えます。訪れた人たちには、『A_BOX』を目的に各地を回遊していただきたいですね」

各拠点で屋外イベントや路上アートも展開される予定だ。感染対策を十分にしたうえで、この機会に街を歩いてもらいたいという思いがある。

「東京には近代的な新しい建造物もあれば、歴史ある古い街並みもある。普段とは違う道を歩いたりして、少し目線を変えると発見があります。TCSをきっかけに、ぜひ東京のさまざまな表情を見つけてほしい。東京をもっと知り、もっと好きになってほしいですね」

齋藤精一 Seiichi Saitou
クリエイティブディレクター、テクニカルディレクター、パノラマティクス主宰。1975年神奈川県生まれ。コロンビア大学建築学科で学んだ後、2000年からニューヨークで活動開始。06年に(株)ライゾマティクスを設立。現在では、行政や企業などの企画・実装アドバイザーも数多く行う。

ミラノサローネのようなイベントに育てたい

「東京をパリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンに続く世界のファッション都市として位置づけたいという思いから、TCSはスタートしました。東京は、アジアの重要なハブとなりうる力を持っています。

都市を行政、民間企業、クリエイター、住民が一体となって盛り上げていく。この取り組みを、例えるなら、ミラノサローネのように育てていきたいと考えています。ミラノサローネは1961年に家具の見本市として始まりました。いまや家具デザインだけではなく幅広い展示が開催され、世界中から人々が集います。クリエイションとデザインがモノになり、コトが生まれ、人々の心が浮き立つ。そして経済も活性化していくのです。

TCSも思いをつなぎながら継続し、東京の文化と経済が発展する一助となればと思います。感染対策を万全に、いま準備を進めているところです。東京から始まった取り組みが、やがて全国へと広がっていってほしいですね」

廣内 武 Takeshi Hirouchi
東京クリエイティブサロン 統括実行委員会 実行委員長。1965年に樫山(現・オンワードホールディングス)に入社。初代の海外事業部長としてジャンポール・ゴルチエなど、数多くのデザイナーとの関係を築き、グローバルビジネスを切り開いた。同社、社長・会長を経て、2021年5月まで最高顧問。

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