Culture

© 2012 GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - A CONTRACORRIENTE FILMS
外食万歳! 美食を堪能できる映像作品3選【2】
2021.11.24
食欲の秋、美味しい料理が次々出てくるグルメ作品を紹介しています。「グルメ」という外来語はそもそもフランス語。というわけで、2作目に選んだのはフランス映画。パリの三ツ星レストラン監修の料理をお楽しみあれ!
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© 2012 GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - A CONTRACORRIENTE FILMS
2021.11.24
食欲の秋、美味しい料理が次々出てくるグルメ作品を紹介しています。「グルメ」という外来語はそもそもフランス語。というわけで、2作目に選んだのはフランス映画。パリの三ツ星レストラン監修の料理をお楽しみあれ!
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毎年発表されるミシュランガイドのレストラン評価。店の人気と売り上げが左右されるとあって、レストランオーナーもシェフも星の数で一喜一憂するのは仕方がない。『シェフ!〜三つ星レストランの舞台裏へようこそ〜』の舞台となるレストランも同様だ。
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三つ星フレンチレストラン「カルゴ・ラガルド」のグランシェフ、アレクサンドル(ジャン・レノ)はテレビで冠番組を持つほどの有名料理人だが、ただいま来シーズンのメニューも決められないほど大スランプ中。しかも、利益至上主義のオーナーからは、素材を厳選するアレクサンドルの料理を「古い伝統料理で時代遅れ」とディスられ、次の審査で星が減ったら解雇されるのは確実だった。
そんなアレクサンドルが出会ったのが、ペンキ職人のジャッキー(ミカエル・ユーン)である。彼は著名なシェフのレシピ数百を暗記し、その料理を忠実に再現できる才能の持ち主だが、こだわりが強すぎて客との揉め事を繰り返し、ひと月で4軒のレストランをクビになるありさま。でもパートナーとの間にもうすぐ子どもが産まれるし、稼がないわけにはいかないと、老人ホームのペンキを塗り替える仕事をやっていた。
オーナーの陰謀で助手が次々と出ていき、困り果てたアレクサンドルは、ジャッキーを採用する。最初はぶつかりながらも、次第に信頼関係を築いていくふたり。さて、オーナーが仕掛ける数々の妨害を乗り越えて三つ星の数を守り通せるのか!?
見どころは何といっても超一流のフランス料理の数々。「カルゴ・ラガルド」で出される料理はパリの三つ星レストラン「アルページュ」の監修によるもので、映像を観ているだけなのにお腹が空いてくるほど美味しそうだし、盛り付けも素晴らしい。
この映画は確かに「お仕事もの」なのだが、地位よりも快適な人生、仕事も大事だけど愛がなきゃ生きていけない、ということをさりげなく描いているのがフランス映画らしい。フランスを代表する名優、ジャン・レノが、窮地に立たされながらも、人生で大切なものは何かに気づいていく男を愛らしく演じている。主役ふたりが日本人に扮装するシーンは「今だにそんな手で茶化すかよ!」と突っ込みを入れたくなるが、まぁご愛嬌。終始平和な気持ちで楽しめる作品だ。
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香月友里
かづき ゆり。フリーライター。出版社の編集者を経てライターに。同居する5匹の犬猫たちにお仕えしながら、映画とドラマと演劇とJ-POPにどっぷり浸る日々を送る
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