麻布台ヒルズ「チームラボボーダレス」の世界。境界のないアートに没入する体験を
2024.4.23

「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」が 2月、麻布台ヒルズにオープンし、国内外から注目を集めている。無限に広がり、絶えず変化する、唯一無二のアート空間を歩いて。
2024.4.23

「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」が 2月、麻布台ヒルズにオープンし、国内外から注目を集めている。無限に広がり、絶えず変化する、唯一無二のアート空間を歩いて。
昨年11月、東京都港区に開業した麻布台ヒルズ。広大な中央広場を中心に、大小さまざまな建物が林立し、「新たな街」を作り上げている。アメリカの設計事務所「ペリ・クラーク&パートナーズ」が高さ日本一の超高層ビルを手がけ、なだらかな曲線を描く低層部やランドスケープは、ロンドンの建築スタジオ「ヘザウィック・スタジオ」のトーマス・ヘザウィックがデザインした。緑豊かな環境に、商業施設、文化施設、ホテル、オフィス、住宅、学校などを擁する。
敷地内にはオラファー・エリアソンや奈良美智などのパブリックアートが設置され、ミュージアムとギャラリーも充実している。中でも目玉となるのが、「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下、「チームラボボーダレス」)だ。初年度に約250万人を動員したお台場の「チームラボボーダレス」が移転し、世界初公開の新作とともに進化を遂げてオープンした。

アートコレクティブ・チームラボは2001年に活動を開始し、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索してきた。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、多分野のスペシャリストによって構成されている。世界各地でアート展を開催し、ミュージアム・大型常設展を、東京のほか、マカオ、北京などでも開館。豊洲の「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」は、Googleが発表した2023年の年間検索ランキングで、「世界で最も人気のある美術館・博物館」の第5位にランクインしている。足を運ばなければ体験できない唯一無二のアート空間が、世界中の観光客を引き寄せてきた。

最新スポットの「チームラボボーダレス」は、境界のないアート群による「地図のないミュージアム」。フロアマップは存在せず、70以上のデジタルアートが移動して関係し合いながら、刻々と変化する。鳥は会場中を飛び回り、人々の動きに合わせて蝶が舞い、花が咲き乱れるエリアには香りが漂う。来場者は迷宮のような空間をさまよい歩き、光、色、音、香りに包まれ、五感で作品を感じるのだ。作品ごとの境界も、身体と作品の境界も曖昧で、一つの世界に没入していく。

各作品は複雑に構築されているが、大人から子どもまで、誰もが直感的に楽しめる。例えば《マイクロコスモス – ぷるんぷるんの光》は、無限に感じられるスペースの中をゼリーの塊のような光が無数に走り、宇宙に佇んでいるかのようだ。また、花鳥風月など、日本美術が描いてきたモチーフが多く見られ、日本的な美意識に安らぎを感じる人も多いだろう。「共創」をコンセプトにした《スケッチオーシャン》は、子どもに人気の作品。来場者が紙に描いた魚が会場に投影され、自由に泳ぐ。描いた絵をTシャツやトートバッグに転写するサービスも展開されている。そして歩き疲れたら、館内の喫茶「EN TEA HOUSE」へ。一服の茶もまた、《小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々》という作品の一部だ。器の中の茶に光の花が咲いて、外へと広がっていく。
人々の認識を揺さぶる先進的な空間芸術であり、あらゆる人を魅了するエンターテインメント性も持つ「チームラボボーダレス」。代表の猪子寿之はこう語る。
「固定概念の枠組みを外し、世界と自分との境界、そして他者との境界をなくし、人々の価値観を広げることをほんの少しでもできたらと思っています」
境界のないアートに身を置いて、移り変わる一瞬一瞬を全身で感じたい。
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Exhibition data
森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
会場:麻布台ヒルズ
住所:東京都港区麻布台1-2-4 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB B1
開館時間:10~21時 ※5月14日(火)、28日(火)は17時閉館
休み:4月18日(木)、23日(火)、5月7日(火)、21日(火)
問い合わせ:03-6230-9666(10~18時)
料金:大人3,800円~(要事前購入/入場日、年齢によって価格が異なります)
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©︎marie claire/text: Saya Tsukahara
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